[J1リーグ第22節]横浜 1-0 鳥栖/8月13日/ニッパツ三ツ沢球技場
 
 横浜に勝点3をもたらすウーゴ・ヴィエイラの決勝点は、山中亮輔のドリブルシュートから生まれた。
 
 自陣左サイドで齋藤学からの縦パスを収めると、そのまま一気に前に出る。相手DFはディレイしながらの対応で、奪いに来ない。ペナルティエリアの角に差し掛かったあたりで、自慢の左足を思い切り振り抜いた。
 
「カウンターで前(のスペース)が空いていた。(齋藤)学くんが後ろを回ってきていたのは分かっていたけど、それによって相手もちょっと動いて、シュートコースができた。あとは振り抜くだけだった」
 
 シュート自体の威力には満足していないが、「ファーに打てば何かあるだろうなと思った」。山中のシュートは相手GKの権田修一にセーブされたが、こぼれ球をH・ヴィエイラが押し込んでネットを揺らした。
 
 決定的な仕事に絡んだ一方で、本職の守備でも魅せた。後半は山中のサイドにポジションを取ってきたビクトル・イバルボとマッチアップする場面が増えたが、しっかりと抑えこんでみせる。
 
「相手はサイズがあって大変でしたけど、ボールを収められても無理に飛び込まなかったり、最後の最後はやらせないようにしたり。基本的なところはできていたはずで、シュートブロックできているのも、練習からしっかり取り組めていることが、良い方向に向いてきているからだと思う」
 
 74分にはイバルボに際どいシュートを打たれたが、これは山中が身体を張ってブロック。勝負を左右するファインプレーと言っても過言ではない。
 
 さらには、マイボールにした後、目の前のイバルボをドリブルでかわしてビルドアップするシーンもあった。守備で苦しめられた“サイズ”を逆手に取って見せる。
 
「あのサイズなら、アジリティの部分で絶対に自分は勝てる、と。半歩前に出れば、抜けると思った。その後のプレーが少し雑になったので、そこは反省点です」
 
 攻守両面でインパクトあるパフォーマンスを披露し、勝利に貢献した山中だが、慢心はない。「競争が激しいし、変なプレーをしたらすぐに代えられるという危機感がある」。ピッチに立てば常に全力を注ぐレフティが、好調のトリコロールを下支えしている。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)