現地時間9月1日、スペインの移籍市場がその幕を下ろし、欧州主要リーグのマーケットが閉じた。
 
 今夏は例年以上の大金が各国リーグで飛び交い、様々な取引が見られたが、そのなかでも激動の夏を過ごしたのはスペインのバルセロナだろう。トリデンテの一角を売り、史上最高額の大金を手にすれば、クラブ史上最高額の移籍金を投じて俊英アタッカーの獲得も完遂させた。
 
 バルサはまず、8月3日に2億2200万ユーロ(約284億円)という目の眩むような額の契約解除金を受け取って、ブラジル代表FWのネイマールをパリ・サンジェルマンへと放出した。
 
 この世紀のビッグディールは、当然のことながら今夏の移籍市場で最も話題となった。そして、そのことがバルサにとって移籍市場の最終日まで仇となってしまった。
 
 バルサはネイマール放出後、すぐさまその後釜探しに奔走する。しかし、284億円を得たということが明るみになり、その大金の存在をジョゼップ・マリア・バルトメウ会長も「ネイマールの放出で得た資金を使うつもりだ」と認めたことで、交渉相手に足下を見られるようになってしまったのだ。
 
 その結果、全ての交渉が難航。トップターゲットに据えたウスマンヌ・デンベレ(ドルトムント)とフィリッペ・コウチーニョ(リバプール)の獲得も、両クラブから売却拒否の声明を発表される始末だった。
 
 そんな中で8月14日に広州恒大に所属するブラジル代表MFパウリーニョを4000万ユーロ(約51億2000万円)で確保したバルサは、前述の両選手にもアプローチをし続け、8月25日に総額1億4500万ユーロ(約185億6000万円)でデンベレを獲得したのだ。
 
 プロデビューからわずか2年足らずの20歳のデンベレにクラブ史上最高額の移籍金を投じたバルサは、引き続きコウチーニョに加えて、ネイマールとキリアン・エムバペの入団でポジションを失うとされたアンヘル・ディ・マリアを狙った。
 
 しかし、コウチーニョはリバプールが頑なに拒否の姿勢を崩さず。9月1日にはプレミアリーグのメンバーに登録されて残留が決定的に。一方、スペイン・メディアから「パリSG退団を希望している」と報じられたディ・マリアに対しても、バルサは複数回にわたってオファーを出したが、最後までパリSGの首を縦に振らせることはできなかった。
 
 デンベレこそ獲得したものの、ターゲットを確保しきれなかったバルサ。今夏のオペレーションは、これからのシーズンで吉と出るのだろうか?