今夏にプレミアリーグから他リーグへ移籍し、本来の輝きを取り戻している3選手を紹介しよう。その筆頭は、マンチェスター・シティからローマへ移籍した左SBアレクサンダル・コラロフだ。

 このセルビア代表DFは宿敵のラツィオで3年間プレーし、イタリアのサッカーを経験しているのが大きかった。もう何年もローマでプレーしているかのようにすぐさまフィットし、持ち前の攻撃力を遺憾なく発揮している。

 思い切りのいい攻め上がりからの正確なクロスで、リーグ戦では出場9試合で4アシストを記録し、得意のFKでも2ゴールを挙げている。とりわけ、マンチェスター・C時代も同僚だったCFエディン・ゼコとの連携は抜群だ。
 
 圧巻だったのが、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第3節のチェルシー戦。2人のDFを置き去りにする強引な突破から左足を振り抜き、反撃の狼煙を上げる一撃を見舞えば、FKをゼコの頭にぴたりと合わせて、逆転ゴールをお膳立て。試合は最終的に追いつかれて3-3のドローに終わったものの、敵地で貴重な勝点を奪取したチームの立役者となった。
 
 ジョゼップ・グアルディオラ監督が就任した昨シーズンのマンチェスター・Cでは、不慣れなCBで起用される試合も少なくなく、満足のいくパフォーマンスが残せなかった。最終ラインの若返りを図るチーム事情もあり放出されたとはいえ、まだ31歳。新天地でもう一花咲かせてくれそうだ。
 
 同じく、イングランドからイタリアの首都ローマに降り立ったブラジル代表MFルーカス・レイバも、見事な復活を果たしている。
 
 10シーズン在籍したリバプールでは、本職ではないCBで起用されるなど年々プレゼンスが希薄になっていたルーカスは、今夏にラツィオ移籍を決断。ミランへ去ったルーカス・ビグリアの後釜としてすんなりアンカーに収まり、開幕戦を除く10試合に先発出場している。

 気の利いた守備と的確な繋ぎで、ビグリアの穴を感じさせないプレーを披露。ここまでわずか1敗で、王者ユベントスを敵地で破るなど6連勝中と快進撃を見せるチームを支えている。
 
 まだ30歳と老け込む年ではなく、故障がちなフィジカルさえ万全なら、まだ数年は主力として働けるだろう。
 そして最後に紹介するのが、コラロフと同じくマンチェスター・Cを退団したヘスス・ナバスだ。
 
 ユース時代から13年間も在籍した「心のクラブ」であるセビージャに4年ぶりに復帰し、勝手知ったスペインの地で活き活きとプレー。トルコのイスタンブール・バシャクシェヒルとのCLプレーオフで、いきなり2アシストをマークして本大会出場に導くと、その後も不動の右ウイングとして躍動している。
 
 リーガ・エスパニョーラ第5節のラス・パルマス戦では、0-0で迎えた83分に右サイドから意表を突いたミドルシュートを叩き込み、決勝点となる復帰後初ゴールを奪取。本拠地ラモン・サンチェス・ピスファンのサポーターを熱狂させた。
 
 時同じくしてマンチェスター・Cからセビージャへ戦いの場を移した同級生(31歳)のノリートとの両翼は、セビージャ躍進の鍵を握ると言っても過言ではない。
 
 環境次第で再生する選手は数多くいる。コラロフ、ルーカス、そしてJ・ナバスの3人は、その好例と言えるだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部