敵地でベルギーに0−1で敗れた日本の試合結果は、韓国でも報じられている。
 
「日本、“FIFAランキング5位”ベルギーにアウェーで0−1敗北」(『スポーツ韓国』)
「“ルカク決勝弾”日本、ベルギーに0−1“遠征2連敗”」(『スポーツ朝鮮』)
「“ブラジルに続いてベルギーにも敗戦”…欧州遠征で厳しい模擬試験を受けた日本サッカー」(『中央日報』)
 
 といった具合だが、特に注目されているのは、日本の守備とカウンターだ。
 
『SPORTSQ』は、「日本対ベルギー、マンUのルカク、WBAのシャドリがゴールを合作、EPLクラス」と見出しを打った記事で、「ベルギーは、FIFAランキング5位らしく、勝つ方法を知っていた」としながら、「FIFAランキング44位の日本は、思っていたよりもよく耐えた。GKの川島永嗣の活躍が目立っていたし、ディフェンスもきっちり壁を築いていた」と評価。「日本はブラジル、ベルギーとの2連戦でいずれも敗れたが、ロシアW杯の優勝候補に挙げられる両国を相手に、ちくりと痛い予防注射を受け、弱点を補うことができた」と総括している。
 
 また、前出の『スポーツ韓国』の記事は、「(日本とベルギーの)戦力差は明らかであり、しかもベルギーのホームで戦うことから、日本にとっては難しい試合になるという展望が支配的だった」と前置きし、「意外にも、試合は後半の中盤までは0−0の均衡を保った」と報道。「むしろ日本は、素早いカウンターを通じて虎視眈々とベルギーの後方スペースを突き、拮抗した展開を維持した」と伝えた。
 
『sportalkorea』も、「ベルギーが先制した後も、日本のカウンターは止まらなかった。ベルギーはR・ルカク、T・アザールを中心にゴールを狙ったが、日本の強固なディフェンスはシュートを許さなかった」と紹介している。
 
 ただ、後半の失点については辛口な評価が少なくない。「日本対ベルギー、無気力な失点シーンに日本の監督までも“遺憾”」とヘッドラインを置いたのは『スポーツ韓国』だ。
「日本代表がベルギー遠征でひざまずいた」と切り出した記事では、「シャドリのドリブル突破もすばらしかったが、日本のディフェンス陣も、あまりに無気力に崩れた。3、4人いたディフェンダーの誰もシャドリを止められず、結局、日本は手痛い失点を喫した。敵地で釣り上げることもできた“大魚”を、日本は自ら手放してしまったわけだ」と報じている。
 
 組織力を日本の課題に挙げるメディアもあった。『Best Eleven』は、「ハリルホジッチの結論、解答は“組織力”のみ」とした記事で、日本をはじめとしたアジアのチームは、特に個の力において相対的にレベルが低いと分析。

 ハリルホジッチ監督の「この2試合で、個人で違いを見せられる選手が足りないと感じた」「我々は組織プレーで挑んでいかなければならない」とのコメントを引用しながら、「個人の能力は短期間に改善することはできない。しかし、チームの組織力は、優れた司令塔の力を利用すれば、間違いなく向上することができる。2002年の韓国がそうであったように」と綴っている。
 
 振り返れば、2002年の日韓W杯で韓国がベスト4進出を果たした裏には、フース・ヒディンク監督の戦術があった。例えばヒディンクは当時、“バランス”と“コントロール”をキーワードに、各ポジションの役割と責任を明確にしたうえで、効果的にスペースを活用し、組織的にプレスを仕掛けるよう要求していた。それまでの韓国サッカーに欠けていた組織プレーに対する意識を浸透させ、イタリアやスペインといった強豪国を破ったのだった。
 
 こうした前例を踏まえ、前出の『Best Eleven』の記事は、韓国の11月のAマッチ(10日コロンビア戦2−1、14日セルビア戦1−1)について触れながら、日韓両国にこう提言している。
 
「最近、ムードが盛り上がってきた韓国は、選手たちのシナジーを発揮し、個の力が飛び抜けているコロンビアを破った。アジアのチームが南米や欧州の強豪を相手に戦うためには、こうしなければならない。少数の選手に依存していては、突破口を開くことは困難だ。ハリルホジッチ監督は、ブラジルとベルギーに連敗し、このことに改めて気づいたのである。W杯で強豪と対戦する可能性の高い韓国も、この点をもう一度、想起すべきだ」
 
 2連敗に終わった11月の欧州遠征。ロシアW杯まで残された時間が決して多くないが、本番までに日本は、どのような変化を見せるだろうか。その行く末には、韓国も注目している。
 
文:李仁守(ピッチコミュニケーションズ)