[リーガ・エスパニョーラ17節]レアル・マドリー0−3バルセロナ/12月23日/サンチャゴ・ベルナベウ

【R・マドリー|採点・寸評】
チーム 5
引き分けで良しのバルサに対し、絶対に勝点3が必要なマドリー。コバチッチとカゼミーロのマークの受け渡しでブスケッツとメッシの中央軸を抑えるスタンスは共有できていたが、相手の脅威を消す意識が強すぎ、前への意欲と覇気に欠いた。全体を押し上げる意識が出はじめたのが後半の途中からというのはあまりにも遅い。70分にバルサがボールを回したシーンではスタンドから強烈なブーイングも。

【特選ギャラリー】クラシコの激闘――2017.12.23

[GK]
1 ケイラー・ナバス 5.5
スアレスの1点目は守備陣が完全に崩されており責任はなし。2失点目のPK直前には、スアレスとの1対1を止める好プレーを見せたが……。

[DF]
2 ダニエル・カルバハル 4(62分退場)
前半から右サイドを押し上げることができず。PKにつながったシーンでは裏を走るスアレスを離し、ライン際のハンドで退場に。試合を決定づけるプレーだった。

4 セルヒオ・ラモス 5
最前線に残るのはスアレスひとりということを考慮すると、全体的にあと2メートルほどはラインを上げたかった。得意のセットプレーでも目立てず。

5 ラファエル・ヴァランヌ 5
中盤に下がるメッシの対処はカゼミーロに任せ、最終ラインでスアレスに集中。S・ラモス同様、よりラインを押し上げて中盤の密度を高めたかった。

12 マルセロ 5
攻撃面で普段の存在感を見せられず。同サイドのS・ロベルトが機を見ての攻撃参加でポイントとなったことを考えると、サイドの支配を譲ったのは明らか。

[MF]
10 ルカ・モドリッチ 5.5
中盤で常にボールを要求し、前へ運ぼうと積極性を見せた。プレー選択にミスはなく中盤は彼頼みの部分もあったが、決定的な崩しは演出できず。

14 カゼミーロ 5.5(71分OUT)
バイタルエリアでメッシを追ってむやみに前へ出ることもなく、スペースは潰していたが、試合の流れを決めた1失点目の場面で同エリアを明け渡したのは、やはり悔やまれる。

8 トニ・クロース 5
53分、前方にC・ロナウドが抜けたシーンでは珍しくパスがカットされるなど、らしさはなかった。対面のパウリーニョが上下に動き存在感を見せたことを考えると、攻撃回数の面でも物足りなかった。

23 マテオ・コバチッチ 5.5(71分OUT)
前半、後方からの組み立て時にはブスケッツの2メートル以内に距離をとり、カゼミーロと声を掛け合いながらマークを受け渡しメッシにもついた。後半はほぼメッシのマンマークに。展開によってタスクを忠実に実行したが、失点シーンではメッシへの意識がマイナスに作用した。
 
[FW]
7 クリスチアーノ・ロナウド 5
前半にペナルティーエリア内で何度か訪れたチャンスをうまく合わせることができず。左サイドの裏にスペースがある場合は積極的に仕掛けることもできたが、最後のフィニッシュの局面で精彩を欠いた。

9 カリム・ベンゼマ 4.5(65分OUT)
40分のカウンターのチャンスでは、ボールが足元にうまく収まらず相手DFに潰されるなど、とにかくプレーに精彩を欠いた。42分に放ったヘディングシュートも、ゴールポストに嫌われるという不運。「純粋な点取り屋ではないが、それ以外での貢献がある」という指揮官の常套句は、もはやエクスキューズになりつつある。

[交代出場]
DF
6 ナチョ 5.5(65分IN)
後半の途中から不振のエース、ベンゼマに代わってピッチに立ち、カルバハルの退場によって空いた右SBの穴を埋めたものの、攻守両面で目立ったプレーはできなかった。

FW
11 ガレス・ベイル 5(71分IN)
追いつかなければならない場面で、アセンシオと同時に出場。78分に訪れたゴール前の決定機、あれを決めていればチームを勢いづかせることもできたが……。

MF
20 マルコ・アセンシオ 5.5(71分IN)
どうしても1点を奪わなければならない状況でピッチに送り出され、前への意欲は見せたが、バルサが引いたところからカウンターを狙う戦い方に切り替えていたこともあり、ひとりではなにもしようがなかった。

[監督]
ジネディーヌ・ジダン 5
最近ややコンディションを落としていたイスコではなく、過去にもクラシコで「メッシ番」を努めた経験のあるコバチッチを中盤に抜擢。創造性ではなくプレー強度という選択は、守備面では途中まで機能した。しかしチームは、あまりにもバランスを気にし過ぎたか、後半途中まで攻撃面で勢いを欠いた。PK&退場の不運があったとはいえ、結果としての大敗の責任は指揮官にある。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

文:豊福晋
【バルセロナ|採点・寸評】
チーム 6.5
前半はマドリーの猛攻をただひたすら跳ね返すだけの苦しい展開が続いたものの、終わってみれば3-0。後半はボールを動かしながら敵陣を攻略する理想的な展開で宿敵を退けた。どんなに重圧がかかっても、最後までポゼッションにこだわり続けたイニエスタ、S・ロベルト、ピケ、ブスケッツ、メッシらカンテラ出身者たちの努力が、勝利を呼び込んだ。

[GK]
1 マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン 6.5
31分のC・ロナウドのシュートを左足でブロックするなど、防戦一方だった前半から頼れる壁でありつづけた。終盤のベイルの至近距離からのシュートも、驚異的な反応でストップしてみせた。

[DF]
3 ジェラール・ピケ 6.5
ピッチを縦断する豪快なオーバーラップが追加点のきっかけに。守備でも序盤のマドリーの猛攻に対し、冷静な対応を見せた。

18 ジョルディ・アルバ 6
前半は純粋な左SBになりすまし、時間の経過とともに危険なウインガーと化す。イニエスタ、メッシとの絡みから何度か決定機を演出した。

20 セルジ・ロベルト  7(90+1分OUT)
マルセロの対応に追われながらも、ボールを奪えば丁寧に最終ラインからつなぎ、粘り強くバルサ・スタイルの維持に努めた。スアレスのゴールを生んだダイレクトパスもお見事。勝利の立役者のひとりだ。

25 トーマス・ヴェルメーレン  5.5
序盤は2列目から入り込んでくるコバチッチ、モドリッチの動きに翻弄されたが、ビルドアップの部分ではさすがのプレーを披露。ピケとのコンビは、試合を重ねるごとに成熟度を増している。

[MF]
4 イバン・ラキティッチ 6.5
鋭いカウンターから奪った先制ゴールの起点に。ブスケッツからパスを受けると、ピッチ中央を理想的なコース取りで持ち上がり、冷静に右のS・ロベルトへつなげた。守備面での献身も光る。

5 セルヒオ・ブスケッツ 6.5
攻守ともに存在感を欠いた前半を経て、後半はプレーメーカーの神髄を見せつけた。見事なボールキープからのパスで、先制点をお膳立て。

8 アンドレス・イニエスタ 6.5(76分OUT)
対峙するモドリッチをケアしながら、敵の間を縫うように得意のドリブルで攻め上がり、チャンスを創出。違いを作った。

15 パウリーニョ 6(83分OUT)
30分にメッシのクロスをダイレクトで合わせたボレーは、マドリディスタを震え上がらせた。後半はディフェンス面で多大な貢献を果たす。
 
[FW]
9 ルイス・スアレス 7
悩める点取り屋はもはや完全に蘇ったようだ。ミスもあったが、S・ロベルトのクロスをダイレクトで合わせた先制ゴールが、それらすべてをかき消した。

☆MAN OF THE MATCH
10 リオネル・メッシ 7.5
このレベルの試合でも、すべてが別格だった。がむしゃらにゴールを奪いにいかず、周囲を輝かせようという意識がチームの2点目、3点目を生む。クラシコ通算25ゴール目はPK。名手ナバスの左を破る迷いなき一撃を突き刺している。

[交代出場]
DF
2 ネウソン・セメド −(76分IN)
イニエスタとの交代でピッチに入り、中盤に回ったS・ロベルトに代わって右SBを務めた。メッシのスルーパスに抜け出し、ゴールに迫るシーンも。

MF
21 アンドレ・ゴメス −(83分IN) 
やや運動量の落ちたパウリーニョに代わって投入され、指揮官から託された「試合をクローズさせる」という役割をきっちり果たしてみせた。

DF
22 アレイシ・ビダル −(90+1分IN) 
数分の出場時間で大仕事をやってのけた。メッシのマイナス方向へのパスを後方から走り込み、ダメ押しの3点目を叩き込んだ。

[監督]
エルネスト・バルベルデ 6.5
劣勢の前半からは想像できない理想的な後半を生み出したのが、この指揮官がハーフタイムの間に施した“守備意識の微調整”。終盤の選手交代も的確だった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

文:竹田忍(サッカーダイジェストWeb編集部)

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