今シーズン終了後に契約満了を迎えるプレーヤーの中で最も興味深いひとりは、間違いなくエムレ・ジャンだ。
 
 リバプールで大きく成長を遂げたこのドイツ代表MFは、ユベントスにとって2018年のメインターゲット。ジュゼッペ・マロッタGMとファビオ・パラティチSDは、レバークーゼン時代からその動向を追い続けている。すでに正式オファーも出し、好感触を得ている。
 
 しかし、獲得には激しい競合を乗り切る必要がある。ここ数週間、マンチェスター・Cがプレッシャーを強めているからだ。ジョゼップ・グアルディオラ監督は、プレミアリーグ制覇とその後の長期的な覇権確立に向けて鍵となる中盤の強化にとって、エムレ・ジャンは理想的な補強だと考えている。現在はハイパフォーマンスを見せているが、故障離脱を繰り返しているイルカイ・ギュンドガンが潜在的な不安を抱えているからでもあるだろう。
 
 契約が残り6か月を切る1月1日からジャンは、他のクラブとの接触、契約交渉はもちろん、契約書へのサインもルール上可能になる。移籍するのがこの1月なのか6月なのかは置いておいて(有力なのは6月)、ユーベとマンCのうち争奪戦を制するはどちらなのか、今冬中に結論が出る可能性が高い。
 
 現時点でポールポジションにいるのは早くから動いていたユーベだが、年俸面はマンCなどのほうが好条件で、予断を許さない状況だ。はたして、ジャンを手に入れるのは?
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。