中断期間のないプレミアリーグや年内にもう1試合(第19節)を残しているセリエAを除き、ヨーロッパの主要リーグの多くがウインターブレークに突入した。
 
 そこで、欧州主要リーグでプレーする日本人選手19人の前半戦の平均採点(リーグ戦のみ)を、ウェブサイト『WhoScored.com』のレーティングを基にまとめて紹介する(プレミアリーグは第20節、セリエAは第18節終了時点)。
 
 なお、評価は10点満点で、新聞や放送メディアなどの点数より全体的に高めとなっており、6.5点が及第点といったところだ。
 
 ほぼ不動のレギュラーとして安定したパフォーマンスを披露したのが、サウサンプトンの吉田麻也だ。15試合に先発し、チーム3位の6.97点というハイアベレージを残した。チーム最高点(7.10点)だった相棒フィルジル・ファン・ダイクのリバプール移籍が決定したため、シーズン後半は、DFラインの要としてこれまで以上に重責を担うことになる。
 
 監督交代を機に定位置を失うなど、岡崎慎司にとって、ここまでは消化不良のシーズンとなっている。それでも、わずか822分間の出場でレスターでの自己最多となる6ゴールと奮闘し、平均採点は6.63点と悪くない。
 
 リーガ・エスパニョーラでは、ふたりのMFが小さくないプレゼンスを発揮した。
 
 エイバルで3年目を迎えた乾貴士は、チームで3番目となる16試合にスタメン出場。崩しの切り札として3得点・1アシストをマークし、6.78という上々の評価。第17節のジローナ戦で2ゴールを決めるなど、ここ2試合で3点と絶好調だっただけに、ウインターブレークで中断してしまったのが残念ではあるが、後半戦も大いに期待できる。
 
 一方、ヘタフェの柴崎岳は第4節のバルセロナ戦で衝撃的なボレー弾を叩き込み強烈なインパクトを残したものの、その試合で左足の甲を故障し、約3か月の離脱を余儀なくされた。
 
 復帰した第15節以降は先発を外れていることもあり、採点は6.46点に留まっている。とはいえ、抜群のキープ力と創造性あるプレーでチームメイトからの信頼は掴んでおり、レギュラー復帰もそう遠くはないだろう。
 吉田や乾を上回り、唯一の7点台をマークしたのが、ポルティモネンセの中島翔哉だ。欧州初挑戦ながら、攻撃的なポルトガルのスタイルにすぐさまフィット。チームトップの6ゴールを挙げ、チーム最高の7.30点を記録している。
 
 もちろん、プレミアやリーガと比べてリーグのレベル自体が数ランク落ちるため一概に比較はできないが、平均で7点台というのは立派な数字と言えるだろう。ちなみに7.16点でチーム2位だったのは、元鹿島のFWファブリシオだ。
 
 その中島には及ばないものの、マルセイユの酒井宏樹も継続して好パフォーマンスを見せたひとり。右SBのレギュラーとして、4位と好位置につけるチームを支え、6.81点をマーク。右サイドハーフのフロリアン・トバンが眩い輝きを放っているのも、後方に控える酒井の攻守に渡る活躍があってこそだ。
 
 同じくリーグ・アンでプレーするメスの川島永嗣は、6.60点。シーズン途中に正守護神に昇格し、最下位に沈むチームで奮闘を見せている。
 
 インテルの長友佑都にとっては悔しい前半戦だった。ダウベルトとのレギュラー争いを制し、左SBの定位置を確保したのも束の間、インターナショナルウイーク明けで温存された第13節に代役を務めたダビデ・サントンがルチアーノ・スパレッティ監督の信頼を勝ち取り、バックアッパーに降格してしまった。ただレーティングは6.67点と、出場した試合での評価はまずまずだった。
 
 9人がプレーするブンデスリーガで、もっとも点数が高かったのが、6.78点の武藤嘉紀(マインツ)だ。チームは15位と調子が上がらないなかで、3ゴールを挙げて最多得点者となっている。
 
 その武藤と同様、怪我に苦しんだものの、フランクフルトの長谷部誠も6.77点と安定した評価を受けている。リベロ、あるいはセントラルMFとして機能し、8位と好調を維持するチームで貢献度は小さくない。
 
 チームメイトの鎌田大地は、開幕戦で先発に抜擢されながら、消極的なプレーに終始し、その後は2試合しか出番がもらえなかった。6.19点と19人中最低の評価に終わっている。
 好不調の波が激しかった香川真司は、スタメンが7試合に留まり3得点・1アシスト。平均採点は6.68点だった。ただ、ここ3試合連続で7点台と調子は上向きで、第16節から指揮を執るペーター・シュテーガー監督の信頼をここまでは得ており、後半戦の巻き返しに期待したい。
 
 厳しい前半戦を過ごしたのが、ケルンの大迫勇也とヘルタ・ベルリンの原口元気だ。エースとして期待された大迫は、ここまでわずか1ゴールと結果を残せず。1勝3分け13敗という散々な成績でチームが最下位に沈む要因とひとつとなってしまった。6.26点という低評価もやむなしだろう。
 
 夏の移籍騒動もあって定位置を失った原口は、7試合(先発は2)の出場に終わった。第8節のシャルケ戦で一発退場を食らった後は、ベンチからも外れる試合が続き、採点も6.28点と伸びなかった。
 
 同じ6.28点でもハンブルクの伊藤達哉は、ポジティブな評価と言えるだろう。まだ出場時間が長くないため、低めの点数となっているとはいえ、積極的な仕掛けを披露し、初のブンデスリーガの舞台で持ち味を発揮している。
 
 同僚の酒井高徳は、開幕当初こそベンチを温めていたものの、5節以降は先発に定着。主にセントラルMFとして13試合に出場し、6.70点と一定の評価を残した。
 
 2部から1部へ戦いの場を移したシュツットガルトの浅野拓磨は、チャンスには絡みながらも決定機をなかなかモノにできず1得点のみ。6.28点と厳しい評価となった。
 
 最後に紹介するのが、オランダで活躍するふたりの日本人だ。
 
 ヘーレンフェーンの小林祐希は、不動のレギュラーとして全18試合に先発。84.1%という高いパス成功率を記録するなど、中盤に不可欠な存在となり、6.87点という高評価を受けている。
 
 欧州初挑戦となった堂安律は、開幕戦でスタメンを飾った後、4試合連続で出番をもらえなかったものの、6節で初アシスト、7節で初ゴールをマーク。結果を出してポジションを掴み取り、3得点・2アシストと存在感を示した。採点は、今後に期待を抱かせる6.69点だった。
 
 今シーズンの採点は下記の通り。※[ ]内はリーグ戦の成績
 
プレミアリーグ
吉田麻也(サウサンプトン)6.97[16試合・2得点]
岡崎慎司(レスター)6.63[17試合・6得点]
 
リーガ・エスパニョーラ
乾貴士(エイバル)6.78[16試合・3得点]
柴崎岳(ヘタフェ)6.46[7試合・1得点]
 
セリエA
長友佑都(インテル)6.67[10試合・0得点]
 
ブンデスリーガ
武藤嘉紀(マインツ)6.78[13試合・3得点]
長谷部誠(フランクフルト)6.77[10試合・0得点]
酒井高徳(ハンブルク)6.70[13試合・0得点]
香川真司(ドルトムント)6.68[13試合・3得点]
浅野拓磨(シュツットガルト)6.28[15試合・1得点]
伊藤達哉(ハンブルク)6.28[9試合・0得点]
原口元気(ヘルタ・ベルリン)6.28[7試合・0得点]
大迫勇也(ケルン)6.26[13試合・1得点]
鎌田大地(フランクフルト)6.19[3試合・0得点]
 
リーグ・アン
酒井宏樹(マルセイユ)6.81[17試合・0得点]
川島永嗣(メス)6.60[11試合・0得点]
 
エールディビジ
小林祐希(ヘーレンフェーン)6.87[18試合・0得点]
堂安律(フローニンヘン)6.69[13試合・3得点]
 
 リーガNOS
中島翔哉(ポルティモネンセ)7.30[11試合・6得点]
 
※ベルギーやオーストリアのリーグは、採点を発表していないため掲載なし