名手マヌエル・ノイアーを手玉に取った鮮烈ゴールのリバイバルだ。
 
 3月21日、ブンデスリーガ公式ツイッターが恒例の『#Goalphabet』を更新し、「M」の文字に選ばれたのが「Modeste」。現在中国スーパーリーグの天津権健に所属するフランス人FW、アントニー・モデストである。屈強なターゲットマンがケルン時代にマークした“不思議なゴール”が紹介されている。

 
 2016−17シーズン、敵地でのバイエルン・ミュンヘン戦。1点を追うケルンは63分、モデストが値千金の同点ゴールを決める。右サイドからマルセル・リッセが送ったハイボールを中央で待ち構えると、驚異的なジャンプでボレーを試みた。豪快な一撃を放つかと思われた刹那、モデストはちょこんと右足アウトサイドにボールを当てる。ド迫力の跳躍を見て身構えていたノイアーは想定外のシュートに仰天。完全に逆を取られて、腰砕けとなったのだ。試合は1−1の引き分けに終わった。

 
 このゴールを当時のケルン地元紙『Kolner Stadt-Anzeiger』は「なんて身体能力だ! 難しいクロスボールを圧巻の跳躍で呼応し、フランス人ストライカーがまたしても違いを見せた。そして、ノイアーを見事に欺いたのだ」と称えた。このシーズン、モデストは25得点を挙げてキャリアハイを達成。前線で日本代表FW大迫勇也らと奏でたコンビネーションも流麗で、チームをリーグ5位に導く立役者となったのだ。
 
 そして昨夏、モデストはレンタル移籍で天津へ旅立つ(今冬に完全移籍)。このエースが抜けた特大の穴を埋め切れなかったのが、今シーズンのケルン低迷の主因とも言われている。攻撃のスケールダウンは否めず、相棒を失った大迫も、ここまでリーグ戦で2得点しか挙げていない。
 
 かたや現在29歳のモデストは、開幕したスーパーリーグで猛威を振るっている。3試合を戦って3ゴール・1アシストをマークしており、柏レイソルと同組のアジア・チャンピオンズリーグでも4節を終えて2ゴール・4アシスト。公式戦で7戦5発と絶好調だ。
 
 アレッシャンドレ・パット、アクセル・ヴィツェルという世界的名手たちとともに強力な助っ人トライアングルを形成し、中国のサッカーファンに歓喜を運んでいる。