「調子いい選手を使って、メンバーはそこまでは固定しないです。とても楽しみ。だけど嫌だなあ・・・」

 興梠慎三は鹿島アントラーズ時代に指導を受けたオズワルド・オリヴェイラ氏の浦和レッズ監督就任について、そのように苦笑いを浮かべて本音を漏らした。

 オリヴェイラ氏が鹿島を率いた2007年から2011年、興梠はチームでCFの主力の座を掴み(リーグ戦出場数は06年の10試合→07年の22試合に増加)、リーグ3連覇に大きく貢献した。プロとしての礎を築き、2008年には日本代表デビューも果たしている。Jリーグで最もオリヴェイラ氏を知るひとりと言える。


「オリヴェイラ監督が就任したあとに僕は鹿島で試合に出られるようになったので、いいイメージがあります。あとミーティングが長くて、練習がきついので、そこは変わっていてほしいです(笑)」

 そして、浦和を“変えてくれる”と、興梠は言う。

「まさかレッズでまた一緒にやるとは思いませんでした。でも、それも7年前なので、監督のサッカースタイルがどのように変わっているのかも、とても楽しみです。鹿島で3連覇している実力はあるので、レッズを変えてくれる気がします」

 堀孝史元監督が指揮した最終の磐田戦から大槻毅暫定監督のもとでの3試合と、最近のリーグ4試合で4ゴールを決めて、得点ランキングでは一気にトップ5に食い込んできた(※1位の5ゴールが4人)。それでも浦和のエースは決して安泰だとは思っていない。むしろ「一からの争いが待っている」と強調していた。

「(オリヴェイラ監督は)筋トレだったり、フィジカル練習だったり、とにかくすごいですよ。ただ采配も的中しますからね、楽しみ。レギュラー争いが一から始まることも、やり甲斐を感じます」

 まず、21日には9節・札幌戦が控える。

「切り替えだったり、ハードワークだったり、1対1では負けていない。監督が代わって誰が出るか分からない状況のなか、みんなもアピールしているので、自分も引き続きいいプレーを見せていきたい」

 オズワルド・オリヴェイラ監督との再会。J1で14年目のシーズンを戦う興梠にとっても、過去にないまた新たな刺激になる。

取材・文:塚越 始