日本代表がロシア・ワールドカップのグループリーグを突破できる可能性について、わたしはかなり悲観的だ。そう感じるのには少なくとも3つの理由がある。
 
 第一の理由は、グループHの4チームのうち、日本はFIFAランキングでライバルたちに大きく水を開けられて、しんがり(60位)にいる現実だ。
 
 第二は、ロベルト・レバンドフスキを擁するポーランド、ラダメル・ファルカオとハメス・ロドリゲスを誇るコロンビア、サディオ・マネを備えるセネガルとは対照的に、サムライブルーにはワールドクラスのプレーヤーがひとりもいないことだ。
 
 そして第三は、日本サッカー協会(JFA)が、ワールドカップを2か月後に控えてヴァイッド・ハリルホジッチを解任するという、重大な過ちを犯したことだ。

 
 JFAは、2014年の前回大会でアルジェリアを率いたこのボスニア人が、やがて優勝国となるドイツを追いつめて延長戦にまでもつれ込み、巨大なサプライズを起こす寸前までいった事実を、どうやって忘れることができたのだろう?
 
 とりわけ、プレー時間に不満を持っていた者たちと解任劇の間に因果関係を作ったことで、JFAは選手たちに権力を付与してしまった。これは大抵のケースにおいて、極めて悪い兆候なのである。当事者となった選手たちに掛かるプレッシャーは、巨大なものになるだろう。
 
 彼らはハリルホジッチの首を獲りたいと思い、狙い通りの結果となった。いまや彼らは、その責任を一身に背負うしかないし、負わねばならないのだ。だがわたしには、そうした選手たちのいずれにもそのキャパシティーがあると確信できないし、そもそもリーダーの器量があるとも思えない。
 
 失敗の暁には、世界中の視線が彼らのほうに向けられるだろう。アキラ・ニシノ(西野朗)監督も23人のグループを構成するにあたって、明らかにベテラン勢を優先したのだからなおさらである。
 
 加えて日本は相変わらず、鍵となるふたつのポジションにおいてスケール不足だ。ゴールキーパーとストライカーである。
 
 エイジ・カワシマ(川島永嗣)は2017−18シーズンのリーグアンでプレーしたものの、『レキップ』紙の年間平均採点でワースト1のキーパー(実際にはディフェンス陣に助けられなかった失点が多い)となってしまった。そしてリスト入りした3人のアタッカー、シンジ・オカザキ(岡崎慎司)、ユウヤ・オオサコ(大迫勇也)、ヨシノリ・ムトウ(武藤嘉紀)を眺めれば、その誰ひとりとして所属クラブで輝きを放てなかった。
 
 舞台は世界最高峰である。これほどのマイナス要素と不足感があるなかで、常識的に考えれば……日本代表は敗退の憂き目に遭うと予想するしかない。障壁を乗り越えてグループHを勝ち上がるのはやはり、ポーランドとコロンビアだろう。
 
 EURO2016で準々決勝まで進出し、優勝国のポルトガルと激戦を演じて、PK戦の末に涙を呑んだポーランドは、今大会のヨーロッパ予選も危なげなく突破し、チームとしてのさらなる進歩を証明した。かたやコロンビアはどうかと言えば、こちらもグループリーグを勝ち抜くだけの個のタレントが十分に備わっている。
 
 もちろんグループHにもサプライズは起こりうる。その場合もわたしなら、日本よりもセネガルに賭けるだろう。

文●レミー・ラコンブ(フランス・フットボール誌編集長)
翻訳●結城麻里