現地時間6月24日、ロシア・ワールドカップ、グループHの2戦目、日本との初戦を落としてグループ敗退の窮地に立たされていたコロンビアは、同じ状況下にあったポーランドと対戦した。

 序盤からインテンシティーを高く保って攻勢に転じたコロンビアは、40分にジェリー・ミナが均衡を破り、70分に主砲のラダメル・ファルカオが追加点をゲット。そして5分後にファン・ギジェルモ・クアドラードがトドメを刺した。

 難敵ポーランドに3点差をつけた試合は、内容的にも隙のない文字通りの圧勝だった。指揮官のホセ・ペケルマンは、「大きな前進だ」とご満悦な表情を浮かべながら、試合後の会見でポーランド戦を総括した。

「ポーランドが強敵なのは分かっていた。みんなが集中していたから勝つことができた。ミスもほとんどなく、美しく、創造的なサッカーができた」
 
 ポーランドとの“崖っぷち対決”に勝利して決勝トーナメント進出に望みをつなぎ、自信を深めたペケルマンは、“とある選手”への想いを口にした。その選手とは、日本戦で致命的なハンドを犯し、退場となって、戦犯として扱われたカルロス・サンチェスだ。

 開始早々の3分でのスピード退場が、その後の試合展開を大きく狂わせたことは言うまでもなかったが、C・サンチェスへは行き過ぎた非難が集中。SNSでは殺害予告もされ、地元警察が脅迫容疑で動き出したほどだった。

 そんな32歳のボランチが精神的に追い込まれていたことを明かすかのようにペケルマンは会見で、「この勝利はC・サンチェスに捧げたい」と言葉を送った。

「今日の勝利はC・サンチェスのためにある。なぜなら彼は今、難しい時間を過ごしている。我々は彼を必要としている。欠かすことはできないんだ。私はいくつかの情報を得たが、それに対して何かをすることはできない。ただ、C・サンチェスはひどく影響を受けてしまっている。これはフットボールの枠を超えてしまっている。私たちは多大な努力と責任を持って大会に臨んでいる。例え、口先でだけであっても、ああいう脅迫めいたことは言ってもらいたくない。本当に辛いことだよ」

 指揮官から熱い言葉を送られたC・サンチェスは、グループ突破を懸けた最終戦のセネガル戦では出場資格を得る。それだけにピッチに送られた時にどのようなパフォーマンスを見せるのか、注目したい。