現地時間1月24日、マルセイユはイタリア代表FWのマリオ・バロテッリを獲得したことを発表した。ニースと契約解除したため移籍金はゼロで、契約は今シーズン終了までの半年となっているが、延長オプションが付随していると見られている。

 ついに念願の移籍が実現した。

 昨シーズンにリーグ・アンで28試合に出場して18ゴールを叩き出し、評価を取り戻していたバロテッリは、今シーズン開幕前にマルセイユ移籍を志願。一時は練習をボイコットするなど強硬手段に出たものの、最終的に交渉がまとまらず、ニースに残留していた。

 移籍の道が絶たれ、モチベーションを失ったバロテッリは、開幕から10試合で無得点と低調なパフォーマンスに終始。そんな“悪童”にパトリック・ヴィエラ監督も愛想を尽かし、昨年12月には「彼は新しいチームを見つけようとしている」と、退団を容認する構えを見せていた。

 そんなバロテッリへ熱心にオファーを掛け続けていたのが、マルセイユだった。

 昨夏の時点で獲得を打診していたマルセイユは、この1月のマーケットでも早々に再オファー。一時は完全移籍を求めるニース側と考えが合わずに破談したとも報じられたが、急転直下で交渉をまとめ上げた。

 フランス・メディア『EURO SPORT』によれば、バロテッリは、契約が切れる6月までに、総額400万ユーロ(約5億2000万円)に加えて、出来高で最大140万ユーロ(約1億8200万円)のボーナスをマルセイユから受け取るという。
 
 同メディアによれば、ボーナス支給には条件があり、それはバロテッリがチーム内の和を乱すような規律違反を犯すかどうかにかかっているという。代理人を務めるミーノ・ライオラは、当初、この契約を拒んでいたが、シーズン終了までに10ゴールを挙げた際に、ひと月あたり10万ユーロ(約1300万円)が計上されることを条件に受け入れたようだ。

 マルセイユが厳しく監視する契約を持ちかけたことからも分かる通り、数々の問題行動を起こし、“悪童”として名高いバロテッリの操舵は一筋縄ではいかない。しかし、昨シーズンに28ゴールを叩き出したストライカーとしてのポテンシャルは計り知れないものがある。

 そんなバロテッリ本人は新天地で結果を残すことに燃えている。マルセイユの公式サイトで次のように語った。

「俺はマルセイユのファンが大いに期待してくれていることを知っている。彼らには俺がやることに満足してもらいたいから、それだけのプレーを見せたいと思っている。マルセイユの人たちと俺は少し似ている気質を持っていると思うんだ。だからここに来られて嬉しいし、今はとても気分が良い。早くチームに合流したい」

 ニースで最後にプレーしたのが、昨年12月4日に行なわれたアンジェ戦(リーグ・アン第16節)と約1か月もピッチから遠ざかっているだけあって、マルセイユのリュディ・ガルシア監督も「マリオが素晴らしい点取り屋であることは理解している。ただ、彼がプレー出来る資格を得たとしても、100パーセントの状態になるまでは待たないといけない」と起用には慎重な姿勢を見せている。

 いずれにしても、メンタル面も含め、完全にコンディションが整った時のバロテッリは、敵にとっては厄介で、味方にとっては頼もしい存在となる。チームメイトになる日本代表DFの酒井宏樹も、小さくない恩恵を受けるはず。そのプレーには大いに注目したい。