[キリンチャレンジカップ]日本 0-1 コロンビア/3月22日/日産ス
 
 0−1の敗戦を喫したコロンビア戦は、日本代表に新たな課題をもたらした。
 
 試合を通じた総シュート数は16対9。とりわけ押し込む時間が多かった前半に限れば8対3と、数字だけ見れば日本が優勢に試合を運んでいたようにも思える。しかし、そのシュートを「数」ではなく「質」で捉えるなら、日本のそれは明らかにコロンビアに劣っていた。
 
 開始早々に左サイドの突破から生まれたバー直撃のシュートをはじめ、再び左サイドを破られ、エリア内に侵入を許した30分の崩し、実際に先制点のPKにつながった60分過ぎの畳みかけるような速攻など、コロンビアの攻撃の多くは日本陣内の奥深くまで入り込んできた。
 
 一方で日本は、10分に南野拓実が、17分と21分には立て続けに堂安律が、25分には中島翔哉がミドルシュートを放ったが、いずれも枠を捉えることはできなかった。
 
 惜しいシーンと言えば、 34分に南野がエリア内で振り向きざまに放ったシュートと、37分の鈴木武蔵のヘディングくらいだったのではないか。
 
 たしかにミドルシュートを数多く放ち、迫力のあるゲームを展開した。ただし、その遠めからでもゴールを狙おうという積極的な姿勢そのものは称賛できるものの、実際に得点につながらなければ、ただ闇雲にシュートを打っていただけという厳しい見方もされてしまうだろう。
 森保一監督は「チャンスを作れたところで得点できなかった。0得点で終わる試合ではなかった。前半のうちに1点奪えれば良かった」と試合を振り返ったが、一方で相手の守備を崩し切れなかったことが、無得点に終わった要因であることも示唆している。
 
「崩してペナルティエリアの中に入れなかった部分はあったと思う。より確実に得点チャンスを演出できるように、レベルアップしていかなければいけない。コロンビアの中央の守備は堅かった」
 
 森保監督が称えたコロンビアの中央エリアの守備は、相手の戦術プランでもあった。敵将カルロス・ケイロスは試合後に「日本の特徴や強さはよく分かっていました。アジリティとスピードと技術レベルがものすごく高い。日本の攻め方は縦パスが主体なので、前半のテーマはそれを受けずに仕事をさせないことだった」と、中央突破を警戒していたことを明かしている。
 もっとも、エリア外からのミドルシュートが無駄ということではない。今回は精度を欠いただけで、相手にとっては少なからず脅威であったに違いない。それに、味方や相手に当たってラッキーゴールが生まれる場合もあれば、こぼれ球から二次的なチャンスにつながりやすいのも事実だ。あるいは、自陣深くに引いた相手のブロックを前に引き出す効果もある。

 確実性を求めたいと語った森保監督も、このミドルシュートの応酬を否定しているわけではなく、むしろ肯定的な見解を述べている。

「ペナルティエリアの中になかなか入っていけなかったという部分はあるが、翔哉や律が何本もシュートを打っていた中で、世界を見渡しても、エリアの外側5メートルや10メートルのところはシュートエリアだと思う。そこから日本の選手も狙って打てるようになっているのはポジティブに捉えたいし、シュートレンジを広げることで中にも入っていける。拓実がターンしてシュートを打ったような局面も作っていけると思うので、両方をできるようにしたい。ミドルシュートを決められるようになれば相手はもっと出てくるだろうし、日本の個の突破、連係・連動の突破が生きてくると思うので、両方を上げていけるようにやっていきたい」

 指揮官の反省からも分かるように、とどのつまり、コロンビア戦で露呈したのは、攻撃パターンの乏しさ。単独突破からの単調なミドルシュートだけでは、強豪国の堅牢なブロックを破ることは難しいということだ。
 
 森保監督が「クロスからでも得点チャンスにつなげても良かったと思う。サイドからの攻撃でクロスがどこに入っていくかで決定的なチャンスが生まれるし、もっとシュートに持っていけた。もっと共通理解を持って攻撃ができればと思う」と言うように、選手間のコンビネーションを高めて、組織的な攻撃パターンを構築する必要があるだろう。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)