試合から数日が経過しても、韓国サッカー協会の怒りは収まっていない。

 現地火曜日にピョンヤンで行なわれたワールドカップ・アジア2次予選、北朝鮮対韓国のコリアン・ダービー。29年ぶりにピョンヤンでの南北対決が実現し、世界中の注目を集めた一戦は、痛み分けのスコアレスドローに終わった。

 だが、2泊3日で滞在した韓国代表チームの周辺はトラブル続きだった。韓国側からファンやサポーター、さらには報道陣さえ入国が許可されず、選手たちは携帯電話など通信機器の使用を制限され、ほぼ軟禁に近い状態。試合当日になってなんの知らせもなく無観客試合が決行され、テレビのライブ中継も拒否された。韓国のチェ・ヨンイル団長によれば、試合は大荒れで、「まるで戦争をしているかのようだった。ヒジや手を使ってくるのは当たり前で、空中戦ではヒザまで使って襲いかかってきた」と憤慨する。

 一連の不誠実な対応を受けて、韓国サッカー協会はAFC(アジア・サッカー連盟)に向けて北朝鮮への“懲罰”を求めたようだ。全国スポーツ紙『スポーツソウル』は、韓国側の言い分を次のように伝えている。

「ワールドカップ2次予選の試合において、北朝鮮サッカー協会の協力が円滑に得られなかった。我々は数回に渡って代表チームとともにメディア、応援団の入国協力を要請したが、まるで協力を得られなかったのだ。北朝鮮側の非協力的な態度は、通常の状況ではAFCが適切な懲戒を検討すべき事項。遺憾の意を表明するとともに、今後の再発防止のためのAFCの努力を促したい」

 
『スポーツソウル』紙の調べでは、北朝鮮協会は「各国協会と大陸連盟は政治的中立を維持し、それぞれの機能に合わせた任務を遂行しなければならない」というFIFAの倫理綱領14条と、「ホームゲーム開催国は、来訪するチームとメディア、応援団などに対して、いかなる差別もなくビザを取得できるように保証しなければならない」というAFC競技運営マニュアルに違反しているという。

 無論、AFCからの改善要求があったとしても、北朝鮮側が反応するとは思えないが……。ソウルでのリターンマッチは来年6月4日に予定されている。はたして次回はピッチ内外で、どんなバトルが繰り広げられるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
参照元●スポーツソウル日本語版