令和元年度の第98回全国高校サッカー選手権大会は、11月9日に各地区で予選が佳境を迎え、新たに8校が本大会へ名乗りを上げた。

 快晴の下で行なわれた三重決勝では、四日市中央工が序盤にラッシュを決め込んだ。海星を向こうに回した一戦、前半2分に10番・森のPKで先手を取ると、その4分後にもショートカウンターから田口がゴールを決めて早々にリードを広げる。さらに18分、左サイドからのクロスをファーで待ち受けた永崎が頭でねじ込み、3点目を挙げた。

 だが後半は一転して海星に怒涛の攻勢を仕掛けられる。23分に東川に1点を返されると、29分にはFKから馬喰に鮮やかなバイシクル弾をねじ込まれて1点差に……。それでもなんとか同点弾を許さず、四中工が3−2で逃げ切りに成功した。2年連続34回目の本大会行きを決めている。

 山梨は日本航空と日大明誠がファイナルで鎬を削った。ともに自慢の堅守を機能させ、敵にチャンスらしいチャンスを与えないまま時間を消化。じりじりした展開のなか、80分間を終えても両者無得点で譲らず、ゲームは延長戦に突入する。劇的弾が生まれたのは延長後半5分だった。日大明誠は右サイドで五十嵐が相手ボールを奪い、すかさず中央へクロス。これを子安が確実にゴールに流し込み、歓喜を爆発させたのだ。1−0で辛くも競り勝ち、初の選手権切符を手中に収めた。

 
 立正大淞南が快勝を収めたのが、島根決勝だ。エリアライバルの大社に対して、前半19分に山田がPKで、同35分には松村が頭でゴールを挙げ、俄然優位に試合を進める。後半に入っても主導権を握り続け、伴木、片淵がそれぞれ追加点を奪って趨勢を定めた。4年連続18回目の栄誉だ。

 香川決勝は四国学院大香川西と大手前高松の顔合わせ。堅固な守備から鋭いカウンターを狙う両者の攻防戦はスコアレスのまま推移し、後半に突入する。ようやく均衡が破れたのはその13分。大手前高松の滝平がロングスローを中央へ送り、これが相手のオウンゴールを誘ったのだ。その後は四国学院大香川西のリスタートを軸とした猛攻に晒されるが、粘り強い守備対応で凌ぎ切り、大手前高松が悲願の選手権初出場を掴んでいる。

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 矢板中央と佐野日大の宿敵対決となった栃木決勝。実力拮抗の一番は、前半7分にいきなり動く。佐野日大は素早いサイドへの展開から青柳がゴールを決め、幸先良く先制点をもぎ取る。中盤での構成力に勝る矢板中央に押し込まれる場面が続くも、1−0でハーフタイムを迎えた。

 それでも後半に入り、昨年度選手権8強の矢板中央が追いつく。9分、島崎のロングスローからキャプテンの長江が千金弾を決め、試合を振り出しに戻した。試合は一進一退の攻防戦のままスコアに変化が生まれず、延長戦からのPK戦へ。これを矢板中央が4−3で制して、県3連覇を達成した。選手権は10回目の出場となる。

 11時キックオフの岐阜決勝は、帝京大可児と各務原が激突。中盤での拮抗した主導権争いを経て、前半34分に帝京大可児が関根のPKで先制点を奪う。以降は専守防衛で効果的なカウンターを繰り出し、後半に松下と犬飼が加点して一気に突き放した。帝京大可児が3−0の快勝を収め、2年ぶり6回目の出場権ゲットだ。

 
 3年連続で同一カードとなった徳島決勝は、徳島市立が徳島北を振り切った。後半に中田が蹴り込んだ一発が決勝点となり、2年連続17回目の出場。沖縄決勝は前原と普天間が覇権を争った。前半と後半に1点ずつを奪った前原が2−0で勝利し、5年ぶり3回目の出場を勝ち取っている。

 これまでに選手権は21の代表校が確定し、専大北上、今治東、大手前高松、日大明誠の4校が初出場を決めている。本大会の組み分け抽選会は11月18日に開催され、予選最終日の福岡決勝(12月4日)を経て、全48出場校が出揃う。開会式は例年通り、12月30日に駒沢陸上競技場で行なわれる予定だ。

【選手権予選決勝の結果/11月9日】
◆栃木 矢板中央 1(4PK3)1 佐野日大
◆山梨 日大明誠 1-0 日本航空
◆岐阜 帝京大可児 3-0 各務原
◆三重 四日市中央工 3-2 海星
◆島根 立正大淞南 4-0 大社
◆香川 大手前高松 1-0 四国学院大香川西
◆徳島 徳島市立 1-0 徳島北
◆沖縄 前原 2-0 普天間

構成●高校サッカーダイジェスト編集部

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