4得点を奪っての快勝でチャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝トーナメント進出を決めても、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は考えを変えなかった。

 12月10日、CLグループステージ最終節でヘンクにホームで4-0と大勝したナポリは、その試合後にカルロ・アンチェロッティ監督の解任を発表した。

 CLで欧州王者リバプールに1勝1分けと勝ち越したナポリだが、セリエAでは10月19日のヴェローナ戦(8節)を最後に7試合白星から遠ざかっていた。シーズン開始前はユベントスの対抗馬として期待されながら、そのユーベに勝点15ポイント差、首位インテルとは同17ポイント差という状況だ。

 11月初旬には、クラブの合宿命令に選手たちが従わず、高額の罰金が要請されるなど、内部のゴタゴタが続いている。チームは混迷し、アンチェロッティ監督と一部選手の軋轢も報じられた。

 だが、監督交代が騒がれる中で迎えたヘンク戦で、ナポリは前半にアルカディウシュ・ミリクがハットトリックと活躍。後半にもドリース・メルテンスが1点を加えて快勝し、リバプールに続くグループ2位でベスト16に駒を進めた。

 現地『Gazzetta dello Sport』紙によると、アンチェロッティ監督は試合の記者会見で「(続投を)願っている。明日、会長と整理するよ。だが、評価するのはクラブだ」とコメント。「これまで辞任したことはないし、これからすることもない」と、自ら辞する可能性を否定したうえで、このように続けた。

「バイエルンの時とは状況が違う。ミュンヘンではクラブとぶつかった。世代交代が必要と考え、一部の選手と衝突したことも言わなければいけない。ここではまったく別問題だ。チームが力を発揮できていないのが問題だが、わたしと選手の間に不和はない」

 しかし、翌日を待つことなく、デ・ラウレンティス会長はアンチェロッティ監督と会い、職を解くことを告げた。現地メディアは、ジェンナーロ・ガットゥーゾが後任に就くと報じている。

 『Corriere dello Sport』紙は、サポーターから賛否両論が起きていると報道。「(前任者マウリツィオ・)サッリ以降のチームを破壊した主な責任。少しでも尊厳があるなら辞任していた」と解任を妥当とするファンがいれば、「クラブで唯一の紳士。ナポリに残ることは彼にふさわしくなかった」と、アンチェロッティを擁護する声もあったと伝えている。

 2018年夏の就任以降、良好な関係を強調することが多かったデ・ラウレンティス会長とアンチェロッティ監督。だが、蜜月関係は1年半しか続かなかった。ちなみに、欧州スポーツチャンネル『Sky Sports』は、ナポリでの職を解かれたアンチェロッティには、プレミアリーグのエバートンが接触を試みると報じている。

 果たして、堅守の名将は新天地をイングランドに定めるのか。後任のガットゥーゾは、混乱するナポリを立て直せるのか。チームは14日、セリエA第16節でパルマと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部