ベンチで癇癪(かんしゃく)を起こす様子が、しっかりと映像に収められていた。

 現地水曜日にロンドンで行なわれたチャンピオンズ・リーグの決勝トーナメント1回戦。トッテナム・ホットスパー(イングランド)がRBライプツィヒ(ドイツ)をホームに迎えた第1レグは、58分にPKを決められた前者が0−1で敗北。終始パッとしない内容で、ハリー・ケインとソン・フンミンを怪我で欠く攻撃陣は沈黙を余儀なくされた。

 なかでも消える時間帯が多かったのが、イングランド代表MFデリ・アリだ。個人スタッツを見てもそれは明らかで、英紙『Daily Star』は、

出場 64分
ボールタッチ 28回
パス成功 14本
ボールロスト 7回
オフサイド 1回
枠内シュート 0本
枠外シュート 0本
決定的なパス 0本
ドリブル 3回
タックル 0回

 などと書き綴り、「アリにとっては最近のワーストパフォーマンスだった」と評している。

 どうにも調子の出なかった23歳だが、取り沙汰されているのは交代直後の振る舞いだ。64分にジョゼ・モウリーニョ監督にエリク・ラメラとの交代を命じられると、下がった後のベンチでペットボトルを激しく地面に叩きつけ、脱いだスパイクも放り投げるなど怒りをぶちまけた。そして座り込み、手で顔を覆ったのだ。

 その一部始終が観客によって撮影されてSNS上にアップされると、ファンからは「なにやってんだ!」「無様な光景」「いまだ感情をコントロールできないなんて……」「悔しいのは分かるけどやっちゃいけない」「本当に容易く“キレ”るね」と、批判的な意見が多く寄せられた。

 とはいえ、モウリーニョ監督は「交代が原因ではない」と言い切る。「彼は自分のパフォーマンスに絶望したんだよ。だから私のせいではない。代えられた理由はデリも分かっていて、自分自身に対して怒りをぶつけたんだよ」と続けた。

 
 2月上旬には新型コロナウイルスの脅威が広がるなか、東洋人の男性があたかも感染者であるかのように扱う動画を発信して、世界中で非難の的となった。2度に渡ってSBS上で謝罪に追い込まれたが、冬期休暇終了後もアリは公の場で一度もその件についてコメントしていない。溜め込んでいたストレスに試合での低調な出来が重なり、怒りの行動となって溢れ出たのだろうか。

 風雲急を告げているトッテナムの攻撃陣にあって、アリのハイパフォーマンスは欠かせない。RBライプツィヒ戦からわずか中2日、今度はプレミアリーグでチェルシーとの大一番を迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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