6月1日、名古屋は新型コロナウイルスの影響で休止していたチーム練習を再開。そのなかで人一倍、気合いを漲らせていたのが戦列復帰となった太田宏介だ。

「1月のタイキャンプ以来の練習だったので、とにかく嬉しかったです」

 シーズン開幕前、右脛骨疲労骨折で2月12日に手術し、全治3か月と診断された。ただ奇しくもリーグの中断期間は復活への絶好の機会となり「再開がいつになるか分からなかったですが、1日も早くピッチに戻ることを考えていました」とリハビリに励んできた。

 もっとも自らのことだけでなく、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「一選手として、社会人として何ができるかを考えた」と、消毒液などを名古屋市のふたつの病院へ寄付。

 だからこそ「今日で終わりではなく、まだ厳しい日常は続くと思います。医療従事者の方々に感謝の気持ちを忘れず、そしてサッカーを通じて元気や勇気を与えられるように、サッカーの内容もそうですし、結果にもこだわって恩返しをしたいです」と力強く語る。
 コンディションは良好だという。この日はフィッカデンティ監督と話し合い、大事を取ってフルメニューの消化とはいかなかったが、指揮官は「かなり良い状態にある」と太鼓判を押す。本人も「この3、4か月はしっかりリハビリをしてきましたし、もし試合があれば、プレーできるレベルにあると思います」とし、「ただ再発だとか、他の箇所を怪我するのは良くない」と、焦らずに完全復活を期す。

 今季のチームにはレギュラー格である吉田豊、宮原和也、そして売り出し中の成瀬竣平と、SBのタレントは豊富にいる。それでも太田は再開後は「フルに戦います!」と力強く宣言。

 再開初戦からのフル稼働を誓うレフティの逆襲には注目だ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)