30年ぶりのトップリーグ優勝を決めたリバプール。だが、来シーズンに繋げるためにも残り7試合は、重要な戦いとなる。とくにこれまで、あまり出場機会を与えられなかった選手たちにとっては、格好のアピールの場となりそうだ。

 日本代表FWの南野拓実にも同じことが言える。今年1月にレッドブル・ザルツブルクから電撃的に加わったものの、新型コロナウイルスの影響による中断もあり、リーグ戦の出場は5試合のみ。そのうち先発したのは、先月21日のエバートン戦だけだ。

 いまだザルツブルク時代の輝きを放てずにいる南野だが、現地では小さくない期待が寄せられている。地元紙『Liverpool Echo』のイアン・ドイル記者は、同紙のポッドキャスト『BLOOD RED』で、「彼は他のどの選手よりも、明らかにこの中断を利用できる選手だ」とコメントした。

「タキ(南野の愛称)はこのクラブに来て間もないのに、違う国から来てすぐに突然、隔離され、チームメイトと一緒にいられなくなった。これは彼にとっては非常に厳しかっただろう。

 だから、彼自身にとっても、トレーニングの再開は素晴らしいことだったと思う。フットボールの面では、クロップが要求するルーティンや特殊なスキルに慣れることで、大きなメリットがあったはずだ」

 約3か月に渡る中断期間が明け、南野は練習再開からキレのある動きを見せている。この日本代表ストライカーに期待を寄せるドイル記者は、さらに「彼は非常に安価で獲得できたんだ」とも語った。
 
「ザルツブルク時代のチャンピオンズ・リーグでのプレーぶりを見れば、もし、彼の獲得に3000万〜4000万ポンド(約40億〜53億円)を支払っていたとしても、誰も高すぎるとは思わなかっただろう。そういった点で彼は非常に安く獲得できた」

 ドイル記者のポッドキャストでの分析を紹介した『Liverpool Echo』は、こう綴っている。

「ミナミノの役割やポジションにはまだ議論の余地がある。多くの時間をプレーしてきたフィルミーノを休ませるためにも代役に使われるかもしれない」

「実際、トレーニングから大きなインパクトを残す兆候はある。アンフィールドでのブラックバーンとの練習試合では、ナビ・ケイタと、10番と偽9番のデュオのような抜群の連係を見せていた。残りのシーズンは、ミナミノがリバプールで何を証明できるかの大きなチャンスになる」

 確実に期待が高まっている南野。果たして、25歳のサムライ戦士は、メガクラブならではのプレッシャーを跳ねのけ、周囲の期待に応えられるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部