手中に収めかけていた大物に逃げられたイタリアの古豪ラツィオ。だが、彼らは怒りに我を失ってはいないようだ。

 現地時間8月17日、2019-20シーズン限りでマンチェスター・シティを退団したダビド・シルバが、レアル・ソシエダと2年契約を結んだことが発表された。これにラツィオは憤慨した。シルバ側とはR・ソシエダとの契約発表の約10日前に年俸約400万ユーロ(約5億円)の3年で合意。あとは形式的な署名をするのみだったからである。

 即座に公式サイトでイグリ・ターレSDが、「シルバは選手としてはリスペクトできるが、人間として尊敬できない」と異例の宣言するまでに至ったのは、元スペイン代表MFとの契約がそれほどまで近づいていたからだろう。

 だが、すぐに頭を切り替え、次の次善の策を採る準備をしたたかに進めているようだ。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』によれば、レアル・マドリーで居場所のないコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスの獲得に照準を合わせたという。

 バイエルンからレンタルバックして19-20シーズンに臨んだハメスだったが、度重なる怪我もあって出場機会に恵まれず。確執が指摘されるジネディーヌ・ジダンの構想からは外れていると見られている。
 
 マドリーとは21年6月までの契約を締結しているハメス。だが、本人は現地時間8月17日に出演したポッドキャスト番組『Realeza del Futbol Latino』で、「とにかく自分がプレーできて、幸せになる場所、自分が愛される場所に行きたい。プレーできないのはイライラする」と退団への想いを隠してはいない。

 しかし、交渉は一筋縄ではいかないようだ。『La Gazzetta dello Sport』によれば、シルバとは違って移籍金も発生するハメスの獲得に対して、マドリーは最低1500万ユーロ(約18億円)を求めているものの、ラツィオが満額を支払いきれるかは不透明な状態にあるという。

「ラツィオはハメスをマドリーから獲得しようとしている。だが、高額なサラリーと移籍金を払うことに苦労している。選手側は契約年数を伸ばして何とか合意にこぎつけようとしているが、それも現時点では不透明だ」

 ハメス側は給与の減俸も受け入れる構えを見せているというが、はたして折り合いは付くのか。コロンビアの天才レフティーとラツィオの動向に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部