偉大な先輩からも助言されていただけに、期待も大きいのかもしれない。

 2019-20シーズン途中にマウリシオ・ポチェティーノからベンチを引き継いだ際、トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督がデリ・アリに、「君はデリか、デリの兄弟か」と尋ねたエピソードは記憶に新しい。アリが自身の持つ特大のポテンシャルを発揮できていなかったからだ。

 モウリーニョはマンチェスター・ユナイテッドを率いていた時代からアリを評価していた。それはユナイテッドのレジェンド、サー・アレックス・ファーガソン元監督からのアドバイスもあったからだった。英衛星放送『Sky Sports』によると、アマゾンプライムのドキュメンタリーで、モウリーニョが就任当初に明かしている。

 記事によれば、モウリーニョはトッテナムのダニエル・レビー会長に「すでにデリには直接、練習が良くないと伝えた。よく練習しない。ひどいとは言わないが、ハリー・ケインじゃない。ケインは非常によく練習する」と話しているという。

「(ユナイテッドでの)2年半で、ファーガソンから唯一アドバイスされたのが、アリを獲得しろということだった。『あのメンタリティーとプレースタイル、攻撃性。あれはユナイテッドの選手だ。アリを買え』とね」
 
「そして、彼(ファーガソン)は選手を見る目がある。だが、彼(アリ)は良いトレーニングをしないんだ。我々は、あいつのためにモチベーションを見つける必要がある」

 モウリーニョがユナイテッドを初めて率いた2016-17シーズン、アリはプレミアリーグで18得点を挙げ、2位フィニッシュしたトッテナムに貢献した。だが、ここ2シーズンは相次ぐケガで、リーグ戦の出場が25試合にとどまっている。

 シーズンを6位で終え、チャンピオンズ・リーグ出場権を失ったトッテナムは、新シーズンでモウリーニョと復調を目指す。そのなかで、アリは、ファーガソンやモウリーニョが認めた才能を再び輝かせることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部