[J1リーグ第13節]広島1−1 仙台/Eスタ

 ベガルタ仙台がサンフレッチェ広島とアウェーで対戦し、1-1でドロー。この試合でMF兵藤慎剛が怪我から復帰し今季初出場。さらには起死回生の同点ゴールも奪い、チームの勝点1獲得に大きく貢献した。

 69分、兵藤が途中交代で今季初めてピッチに立った。長い怪我との戦いを乗り越えてようやく戻ってきたJ1の舞台だった。そして「絶対に結果を出してやろうと思っていた」と試合後に明かした男の見せ場はすぐにやってくる。交代からわずか3分後の72分。右サイドから真瀬拓海が上げたクロスは兵藤の足もとへ。決して簡単ではない、手前でショートバウンドするむしろ合わせるのが非常に難しいボールだった。

 それでも35歳経験豊富なベテランは落ち着いていた。思いきり振り抜かず、コンパクトな足の振りでミートしたシュートがゴールネットに突き刺さる。この試合再三ファインセーブを見せていた21歳のGK大迫敬介も一歩も動けない、まさに会心のゴールだった。

 執念で奪ったようなゴールだが、インタビューでは「分析のところであそこが空くと分かっていた。だからわざと遅れて入った」と語ったように、狙い通りだったことも説明。そのうえで、「真瀬もいいタイミングでボールを出してくれた」とチームの精神的支柱らしく後輩を褒めたたえることも忘れなかった。
 
 しかしながら、手放しで喜べたわけではない。その後に彼の口から出たのは反省の弁。「1点取った後、自分たちの流れに持っていけなかった」と悔しがる。目指していたのはあくまで逆転勝利だった。

 最後には「まだまだ1試合しか出ていない。チームの役に立てていないので、しっかりコンディションを上げてチームに貢献したい」と話した兵藤。帰ってきた頼もしいベテランの目線の先には次節のホーム初勝利がある。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部