10月にオランダで国際親善試合を行なうことが発表された日本代表だが、いまやそのメンバーを語るうえで外せない存在となっているのが久保建英だろう。欧州各国のビッグクラブが熱視線を送る19歳を、日本代表ではいかに活用すべきなのか――。現時点のベストメンバーの中で久保が担うべき役割について、識者に見解を伺った。

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飯尾篤史氏(スポーツライター)

 昨季のラ・リーガで下位に沈むマジョルカで孤軍奮闘し、ビジャレアルへの移籍を決めた久保建英を日本代表でも生かさない手はない。

 アトレチコ・マドリーの屈強な守備陣を手玉にとって何度も抜き去った昨季34節のように、久保は日本人選手の中で数少ない“個で世界と対等に渡り合える選手”だ。技術レベルとスピードはスペインでも引けを取らず、身体の使い方、アジリティはすでに上回っている。身体つきもみるみるうちに逞しくなり、今季ビジャレアルで揉まれれば、さらに進化していくはずだ。

 日本代表においても10月の欧州遠征からさっそくスタメンで起用し、主力選手としての自覚を持たせるべきだろう。今は19歳だが、年齢など関係ない。カタール・ワールドカップ・アジア最終予選や本大会では、勝敗の責任を背負ってプレーしてもらわなければ困る。それくらいの能力、ポテンシャルを秘めていることは間違いない。

 起用ポジションは、久保がプレーしやすいポジション。今なら、トップ下より右サイドだろうか。大外に張ってドリブルで勝負するもよし、カットインからフィニッシュに持ち込んでもよし。インサイドに潜り込んでコンビネーションで攻略してもいい。

 ボランチの遠藤航と右サイドバックの酒井宏樹はいずれもサポートのうまい選手たち。彼らがそばにいることで、久保の負担を減らすことが可能になる。また、トップ下に鎌田大地を選んだのは、久保との相性ではなく、南野拓実はウイングでもプレーできるが、鎌田は中央でのプレーのほうが得意だから。

 とはいえ、鎌田は気の利く選手だから、前線に飛び出したり、中盤に落ちたりしてバイタルエリアを空け、久保を導き入れるようなこともできるはずだ。

 98年のフランス大会で初めてワールドカップに出場して以来、日本代表はこれまで大きく分けて“中田英寿の時代”、“本田圭佑の時代”を経てきたが、これから先の日本代表を担うのは、間違いなく久保建英だ。