注目されたビッグクラブへの移籍は、ひとまずは据え置きとなりそうだ。

 ボローニャのリッカルド・ビゴンSDは10月2日、ミラン移籍が取りざたされている冨安健洋の残留を明言した。ミランからのオファーを認めたうえで、評価額に開きがあったと明かしている。

 最終ラインの強化に動いているミランは、右SBとCBのどちらでもプレーできる冨安に関心を寄せていた。一部では、パオロ・マルディーニ強化担当責任者らの候補リストのトップに名前があるとも報じられていた。

 だが、地元紙『il Resto del Carlino』によると、ビゴンSDは2日の会見で「トミヤスは交渉がまとまらなかった。まず何より、われわれがベストの選手たちを残したいと望んでいるからだ」と話している。

「そして次に、オファーがわれわれの評価額とは一致しなかった。ミランの評価が、われわれのそれとマッチしなかったんだ。収入が減れば、予算はない。断り切れないようなオファーが届いていたら、移籍の可能性はあったかもしれないね」
 
 ボローニャが冨安残留を決めた理由のひとつは、マッティア・バーニの放出だろう。同じ最終ラインのCBをジェノアに手放すことで、冨安は残留に向かうとの報道は少なくなかった。

 また、冨安の売却がなくなったことで、売却益が獲得への後押しになるとも言われたディナモ・キエフのヴラディスラヴ・スプリヤガの加入も消滅したようだ。ビゴンSDは「先方がウチのオファーを受けてくれたらまとまったんだがね」と話している。

「現時点では、その道は閉ざされたと定義できる。代役?彼が来ないのなら、将来を見越した若手を入れる必要性はない」

 ヨーロッパリーグの本選出場を決めた名門ミランへの移籍が実現しなかったことが、冨安にとって良かったのかどうかは、これからの本人のパフォーマンス次第だ。

 信頼を寄せてくれるシニシャ・ミハイロビッチ監督の下、2年目のイタリアで冨安はさらなる飛躍を目指す。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部