ゴールやアシストをしたわけではない。にもかかわらず、これだけ注目を集める選手も珍しいかもしれない。

 現地時間10月7日に行なわれたポルトガルとの親善マッチ(1-1)で、“衝撃”のスペイン代表デビューを飾ったアダマ・トラオレだ。

 バルセロナの下部組織出身で、現在はプレミアリーグのウォルバーハンプトンで活躍するスピードスターは、62分から途中出場すると、まったく臆することなく、爆発的なドリブルで右サイドを蹂躙する。

 とりわけ、圧巻だったのは72分のプレーだ。今夏に古巣のバルサからウルブスに移籍し、チームメイトとなったポルトガルのSBネウソン・セメドと対峙すると、一瞬でギアを上げて一気に抜き去り、深く抉って中央へクロス。ダニ・オルモのシュートが敵GKルイ・パトリシオに防がれ、アシストにはならなかったものの、ビッグチャンスを演出した。

 スペイン紙『AS』の電子版は「20分で1万2500件のツイートを引き起こした。スタジアムを駆け巡ったアダマのロケットスタート」と見出しをつけ、このシーンの動画を紹介。「ダニ・オルモに“半分ゴール”をもたらしたウルブスのウインガーによる残忍なプレー」と綴った。

【動画】驚愕のスピード!トラオレのロケットスタート&迫力満点の追走シーンはこちら
 
 さらに、衝撃だったのは守備時のワンシーンだ。ポルトガルのカウンターでバルセロナのFWフランシスコ・トリンコンがドリブルを始めると、数メートル後ろから凄まじい勢いでトラオレが追走。結果的にファウルとなってしまったとはいえ、あっという間に追いついてみせたのだ。

 この迫力満点の“猛追シーン”を『AS』紙は、驚きをもって伝えている。

「こんなプレーヤーは他にいない。どんなライバルよりもフィジカル的に優れている。それはトリンコンでのプレーで証明された。スピードの違いは明らかだった」

 まさに圧巻のデビューを飾ったトラオレ。この24歳から目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部