国内の名門であるミランに売っていれば、大金を手にすることができた。だが、ボローニャは後悔していないだろう。むしろ、将来的に冨安健洋の市場価値はさらに上がると考えているはずだ。

 1年目のイタリアで右SBとして高く評価された冨安。シニシャ・ミハイロビッチ監督が強く信頼する日本代表DFは、今シーズンからCBにコンバートされた。“本職”への復帰だ。

 開幕から3試合は、いずれも左CBで先発フル出場。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』の3試合の平均採点は6.05点。及第点を上回っている。

 弱冠21歳ながら、守備の国イタリアで右SBとCBと安定したパフォーマンスを見せている冨安の株は上がるばかりだ。10月15日、Gazzetta dello Sport紙は「トミヤス、そのポストは正しい。ボローニャは宝石を享受」と、CBに転向した冨安をピックアップした記事を報じた。

 同紙は「(代表は別にして)守備陣中央での仕事の習慣を忘れてもおかしくなかった選手としては悪くないスタート」と、1年間SBとしてプレーし、CBに戻ったばかりの冨安のシーズン序盤戦の出来を称賛。ボローニャは3試合で4失点しているが、「トミヤスの責任はない」と評している。
 
 クラブ幹部の元イタリア代表FWマルコ・ディ・ヴァイオは、『Zerocinquantuno』で「(補強の)目標だった2つのうち、ひとつはCBだったが、トミヤスのコンバートで達成した」と、内部リソースを生かせたことを喜んだ。

「1年前の取引のおかげで、今のウチはCBのポジションに、セリエAを1年経験し、市場が2000万ユーロ(約25億円)と評価した選手がいる。これは少なくともミランがウチにオファーした額だ」

 このコメントに基づき、Gazzetta dello Sport紙は、冨安が2500万ユーロ(約31億3000万円)以下でボローニャから移籍することはないと報じている。

 ただ、今後の活躍次第でその額はさらに大きくなるだろう。本人は金額を意識していないだろうが、周囲の期待値は右肩上がりだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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