かつて“イングランドの未来”と謳われた男が、崖っぷちに立たされている。今年10月にウェストハムから契約を解除されたジャック・ウィルシャーだ。

 現在28歳のMFは、16歳にして名門アーセナルでトップチームデビューを飾り、10番も背負った“天才”だったが、度重なる怪我でキャリアアップに失敗。2018年の夏にはウェストハムに入団するも、ここでも左足首の骨折や筋肉系のトラブルなどに悩まされ、2年間で公式戦の出場は19試合だけ……。周囲を納得させられるだけのパフォーマンスを披露できなかった。

 現在の凋落ぶりを嘆く者は少なくない。元スペイン代表MFのセスク・ファブレガスもその一人だ。

 ウィルシャーのデビュー当時にアーセナルの主力だったセスクは、現地時間11月13日に掲載された英紙『Daily Mail』のインタビューで、「素晴らしい才能の持ち主だった」と回想している。

「ジャックは僕が一緒にプレーした中でも最も才能に恵まれた一人だった。彼がまだ16歳だった頃に初めてトップチームの練習に参加してきたんだけど、ファーストプレーを見た瞬間に僕は、『なんて奴だ。こいつは上手くて、強くて、鋭さもあるし、やるな』と感じた」
 

 初練習でウィルシャーの才能に度肝を抜かれたセスクは、その後の凋落についての持論を口にしている。

「あれから彼に起こったことは残念で仕方ない。がっかりもした。彼は間違いなくイングランドのレジェンドになりうる素質を持っていたからね。僕たちはいつもイングランド人選手が他の欧州のクラブにアダプトできるかなんて話していた。僕はジャックならレアル・マドリーやバルセロナのようなビッグクラブでも成功できる数少ないイングランド人になれると信じていた」

 現在は無所属で、契約先を模索中という“ガラスの天才”ウィルシャー。28歳といまだ老け込む歳ではないだけに、新たな活躍の場を見つけてもらいたいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部