ホーム最終戦となった直近の浦和戦は6-2と完勝を収めたが、その3日前のアウェー湘南戦は0-1の完封負け。今季2度目の3連敗を喫したゲームで、試合後にサポーターに挨拶した喜田拓也は、お辞儀した姿勢のまま、しばらく顔を上げられなかった。エリキに促されて、ようやく上体を起こした。

「まずは結果に対して責任を感じましたし、チーム状況も良くないなかで、なんとかここで、と思っていたので。良い結果を得られなかったというところで、かけていた想いもあったので。チームとしても、ただの1試合ではなかったですし」

 試合に敗れても、次の試合に向けて切り替えなければならない。喜田もそれは十分に承知しているが、「いつもいつも、次、次っていうわけにも……連敗もしていましたし」と、当時の心境を明かす。そして「非常に責任を感じていましたね」と繰り返した。

 キャプテンとしてチームを引っ張っていかなければいけない立場でもある。喜田が口にした「責任」の二文字には、様々な感情が凝縮されていたはずだ。コロナ禍の影響で過密日程となっている今季、ACL組の横浜はさらに変則的なスケジュールを強いられ、相当な負担がかかっているのは間違いない。

 そうした状況に喜田自身も思うところがないわけではないが、強調するのは「シンプルに自分たちのサッカーで結果を出せなかったところに悔しさを感じていた」ということだ。
 
 次節はアウェー川崎戦。その数日後には、ACLが集中開催されるカタールへと飛び立つ。アジア初制覇に向けて弾みをつけられるような戦いを見せられるか。先述したとおり、湘南戦後の浦和戦では自慢の攻撃力で相手を圧倒。“自分たちのサッカー”で勝利を掴んだ。この良い流れを川崎戦でも続けたい。

「常にチームが上手く回るために、その時に必要なことを自分たちで考える必要があります。川崎戦に向けては、ある程度イメージしていることもありますが、実際の試合の中で、やらなければいけないことが、事前にイメージしていたものと違う可能性もある。そこでの思考力だったり、決断力を持って、しっかりと臨んでいきたい」

 圧倒的な強さで首位を独走する川崎との前回対戦は1-3の逆転負け。昨季王者の意地を見せて借りを返したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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