今夏にリオネル・メッシが蜜月の関係にあったバルセロナとの別れを決断したのは、周知の通りだ。

 チャンピオンズ・リーグでの歴史的惨敗に象徴される昨シーズンのチームの不振から相次ぐ非難に苛まれたバルセロナの10番は、サッカー専門メディア『Goal.com』のインタビューで「タイトルを勝ち取ることを求めていたのに、今のチームはプロジェクトもへったくれもなかった。何かが起こるたびに、取り繕ったり穴を塞いだりするだけなんだ」と、クラブを猛烈に批判し、退団を仄めかしたのだ。

 最終的に「僕はこの人生のクラブと法廷で争う気はない」と21年6月の契約満了時までの残留を明言したものの、それ以降の契約に関する答えは出していない。

 年内に契約延長ができなければ、メッシは来年1月から他クラブと自由に交渉できるようになる。そのため、各国メディアでは、マンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンといった財力のあるメガクラブとの交渉など、当代屈指のスターの去就に関するありとあらゆる噂が再燃している。

 そんな状況下で興味深い発言をしたのが、今年10月に会長から辞任したジョゼップ・マリア・バルトメウ氏の代行を務めているカルレス・トゥスケッツだ。
 
 次回の会長選が行なわれるまで代行を務めるトゥスケッツは、地元ラジオ局『RAC1』のインタビューで、「財政的な観点で言えば、夏にメッシを売却するのが望ましいことだった」と赤裸々に打ち明けた。

「はっきりと言えば、財政面の話ではこの夏にメッシを売るところだった。オファーを受け取れて、確保できる資金のことを考えれば、クラブにとってそれが望ましいことだった」

 さらにバルサの財政状況について「酷いものだ。希望はあるが、心配している」と話したトゥスケッツは、クラブの補強に関する情報を交えつつ、こう続けている。

「ラ・リーガは給与の削減を求めてくる。そういう意味でもメッシとの話し合いは重要だった。ネイマール? 彼がフリーになれば、獲得できるだけの資金が調達できるかもしれない。しかし、次の会長が奇跡を起こすか、もしくは選手の売却益を回さない限り、そのネゴシエーションは行なわれない」

 なお、コロナ禍での中断や無観客により、大幅な減収に見舞われているバルサは、来年1月の移籍市場でも選手売却は避けられないと考えられている。そんなチームの苦境にあってメッシが何かを決断することはあるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部