現地時間12月22日に行なわれたラ・リーガ第15節のバジャドリー戦で、バルセロナのリオネル・メッシはゴールを決めて3-0の勝利に貢献するとともに、「サッカーの王様」ペレが持っていた単独クラブでの最多得点記録を更新する644点目を記録した。

 改めて、偉大さがクローズアップされたメッシだが、その素晴らしさはしのぎを削ってきたライバルも認めるところだ。アトレティコ・マドリーの守護神ヤン・オブラクは、英衛星放送『Sky Sports』で「彼は足を見ているんだ」と、アルゼンチン代表FWを称賛している。

「一歩動けば、それを見て逆側にシュートする。だから彼はベストであり、僕らからすれば難しい。見せないけど、彼はいつも見ているんだ。目はボールにあるのに、相手を見ている。すべてを見ているんだよ」

 数多の対戦経験で「たくさんゴールを決められた」というオブラクは、「多すぎだよ!」と冗談を交えつつ、「でも彼は素晴らしい、偉大なベストプレーヤーなんだ」と続けた。

「どうしてそれほど簡単に決められたのか分からないということが何度もある。シュートですらなく、ゴールの中にパスをしただけのように感じることもあるんだよ」
 
 シュートストップ技術は世界一とも称されるオブラクだが、「不思議なんだ」と、メッシや彼を擁するバルセロナの強さを語った。

「彼や相手をコントロールしていると感じても、1秒でメッシは試合を変える。そしてバルセロナが勝つんだ。時には見えないということもある。危険だと思わないことがね。それが、それから得点を挙げるんだ。100パーセントの集中していなければいけない」

 さらに「DFたちはベストを尽くしている。でも、戦術的にメッシを止めるのは難しい」と指摘した名手は、「メッシのプレーは読めない」と正直に明かした。

「彼は本当に何をしてくるかが分からない。なんでもすごいんだ。予測不可能だから守り方を決めるのが簡単じゃない。正直に言って、メッシは予測するのが不可能なんだ。彼がいつ、どこにシュートするかを予測することはできない。絶対にね」
 もちろん、シュートだけではなく、パスやドリブルといった選択肢も視野に入れなければいけない。だからこそ、メッシはさらに予測不可能となる。そのなかでも最悪なのは、1対1の場面だ。オブラクは「倒れれば彼はチップキックをしてくる。立っていれば股抜きだ……」と話したうえで、“止め方”を口にした。

「右にいけば左、左にいけば右にシュートを打たれる。ただ、1対1でもっとも重要なのは、最後の最後まで待つことだ。決して急いではいけない。ボールを見て、待つ必要がある。そうしたら、あとは大きな運が必要だ。あれほど優れた選手なら、常に得点される可能性がある。好調なら、こちらが100パーセントでも重要じゃない。彼のタレントはすごすぎる。大半の場合、彼次第になると受け入れなければいけない」
 
 そして最後にアトレティコの守護神は、「644得点よりもっと決めると確信している。すでにすごい数だけどね」と賛辞を寄せた。

「本当に特別な快挙だ。最高の言葉しか言えない。彼はベストだからだ。それを長年示してきた。祝福するしかないよ。彼のベスト、彼がもっと多くのゴールを決めることを願っている。ただ、僕からじゃなく、ね」

 カンプ・ノウでの今シーズン最初の対戦では、オブラクを擁するアトレティコがメッシをシャットアウトして勝利したが、次なる対戦はどうなるか――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部