多様な社会において、言葉の解釈は複雑化している。

 ウルグアイの選手組合が、マンチェスター・ユナイテッドに所属するウルグアイ代表FWのエディンソン・カバーニに処分が科されたことに抗議した。英公共放送『BBC』が報じている。

 カバーニは昨年11月、インスタグラムで自身に対する祝福メッセージに感謝の意を表した際、用いた言葉が人種差別だと物議を醸した。カバーニはイングランドサッカー協会(FA)から3試合の出場停止と罰金処分を科されている。

 ユナイテッドは声明で、選手に差別意図はないと強調したうえで、人種差別との闘いや運営に対する「連帯と尊重」から本人が処分を受け入れたと明かしている。

 だが、ウルグアイでは、問題の言葉が南米において親愛の情をこめて親しい人に対して用いられるものだと反発。そして、ウルグアイ選手組合(AFU)が声明で処分の撤回を求めた。ディエゴ・ゴディンやルイス・スアレスらがSNSで声明をシェアしている。
 
 AFUは、FAの処分は「ウルグアイ人の文化やライフスタイルに反する」と指摘。「カバーニがレイシストと解釈され得る行為を働いたことはない」と強調した。

「単に彼は愛する人や近い友人に向けて愛情をこめて用いる南米の一般的表現を用いただけだ」

 さらに、AFUは「FAの偏見的かつ独善的であり自民族中心主義的な見解を示した処分」と批判している。

「我々はFAに対し、エディンソン・カバーニに科した処分の即時撤回と、この非難に値する決定によって不当に傷つけられた彼の世界における名誉の回復を要求する」

 人種差別が断固として撲滅されるべきであるのを前提としたうえで、文化の違いだけに難しい問題といえるだろう。ウルグアイの人々の訴えに、FAはどう反応するのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部