攻撃力はリーグ屈指のレベルと言っていい。元スペイン代表のアンドレス・イニエスタはもちろん、山口蛍やセルジ・サンペールという実力者を擁す中盤と、「セレソンの次世代エース」とも呼ばれるリンコンを加えたFW陣が噛み合えば、ゴール量産は間違いないだろう。イニエスタが負傷離脱中(開幕戦は欠場見込み)のインサイドハーフに、東京Vから万能アタッカーの井上潮音を獲得できたのも好印象だ。

 一方で守備には大きな懸念が残る。“攻撃偏重”の補強は相変わらずで、ダンクレーと西大伍の両レギュラーを手放したDFは、その穴を埋め切れたとは言い難い。目標の「タイトル&ACL出場権獲得」には失点減が必須だ。

 新戦力の追加がなければ、三浦監督が現有戦力を上手く組み合わせて攻守のバランスを取れるかがポイントになる。昨年9月に就任したばかりとあって、経験不足が不安視されるが、懐疑的な意見を覆してほしいところだ。
 
■ポジション別戦力分析
FW
古橋亨梧、ドウグラスにリンコンが加わった3トップは強烈。生え抜きの小川慶治朗の電撃移籍は想定外も、福岡で台頭した増山朝陽の復帰は心強い。

MF
イニエスタ、山口、サンペールの3枚はリーグ最高のクオリティだ。新加入の井上だけでなく、郷家友太や安井拓也と成長著しい若手も揃う。

DF
酒井高徳、フェルマーレンという国際経験豊かなタレントがいても安心できない。磐田で出番を減らしていた櫻内渚に西の代役が務まるか。

GK
サブの吉丸絢梓と廣永遼太郎が入れ替わったのみで、大勢には影響なし。前川黛也と飯倉大樹がしのぎを削る正守護神争いは今季の注目ポイントのひとつだ。

監督
他の監督と比べ経験値では見劣りするのは否めないか。シーズン頭から指揮を執る今季、昨季のACL4強がフロックでないことを証明できるか。

文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
※『サッカーダイジェスト』2月11日号(1月28日発売)

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