今月2日に、サウサンプトンへ今シーズン終了までのローンで移籍した南野拓実。リバプールで出場機会に恵まれず、もがき苦しんでいた26歳のサムライ戦士は、出番を求めて新天地へ飛び立った。

 そして迎えたデビュー戦。難敵ニューカッスルを相手にアグレッシブな動きを披露すると、いきなりゴールをマークする鮮烈なパフォーマンス。惜しくも試合には敗れたものの、「ミナミノが助けになった」とラルフ・ハーゼンヒュットル監督が称賛したように、その声価は急上昇した。

 可愛い子には旅をさせよとはよく言ったものだが、南野を武者修行に出させたリバプールも華々しい活躍には嬉々としているかもしれない。現地時間2月7日に行なわれた首位マンチェスター・シティとの大一番に敗れ、勝点10差となった“王者”は、今シーズンのプレミアリーグ制覇が絶望的な状況にあり、チームの立て直しが指摘されている。

 そうしたなかで「リバプールへの再建策」を提唱したのは、英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』だ。

 内容は実に興味深いものばかりだ。「古く使っていない枯れ木の選手を放出する」「2人のセンターバックを補強する」「怪我をしやすい選手の売却を検討する」「鍵となる選手を売って資金を調達する」といった具体的なアイデアを提言した。

 その中で、チームの最大の強みである3トップのひとりの起用法にも触れた。多彩な技巧で、CFを担ってきたロベルト・フィルミーノだ。
 
 レッズ不動のナンバー9はしかし、今シーズンは蓄積疲労の影響から精彩を欠き、得点力不足の主因とも言われている。そんなブラジル代表FWの負担を軽くする意味でも、「プレー回数を減らすべきだ」と訴える『talkSPORT』は、同時にディオゴ・ジョッタと南野の積極起用を打ち出した。

「昨シーズンの終わりごろから見え始めたフィルミーノの継続性の無さは、彼のなだらかなパフォーマンスの衰退を予感させるものだった。昨夏のジョッタの補強はそれを補うためのものだと言える。さらにリバプールはミナミノがサウサンプトンで経験を積むことで、アンフィールドに馴染むのに苦戦した彼が自信を付けることを望んでいる。

 もしも、彼らの希望が望ましい効果をもたらせば、ミナミノとジョッタは、絶対的だったフィルミーノだけでなく、モハメド・サラー、サディオ・マネをも脅かす存在になりえるだろう」

 いずれにしても、セインツで一皮剥けることが求められる南野。そこで確固たる自信を得られれば、アンフィールドでのキャリアにも明るい見通しが立ってくるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部