プレッシャーのある状況での冷静なフィニッシュだった。現地時間2月20日に開催されたプレミアリーグ第25節のチェルシー戦で先発出場を飾り、貴重な先制ゴールをもたらしたサウサンプトンの南野拓実である。

 地力に勝るチェルシーに対して序盤から一方的に押し込まれたサウサンプトンだったが、スコアレスで迎えた33分に南野が魅せた。右サイドでフリーとなったネイサン・レドモンドを見るや、相手のバイタルエリアにできたスペースに素早く走り込むと、絶妙なタイミングでパスを受け取って一気に敵エリア内に侵入。最後はゴール前で必死に食い止めようとするセサル・アスピリクエタとGKエドゥアール・メンディを巧みなキックフェイトでいなしてから、左足のアウトサイドで冷静に決めた。

 結局、試合は1-1で終了したものの、連敗ストップに貢献した日本代表FWに対する評価はうなぎ上りだ。かつてアーセナルを率いた名将アーセン・ヴェンゲルが「まるで芸術家だ」と絶賛したほどだ。

 リバプールから移籍して以来、プレミアリーグでは南野を3試合連続で先発起用し続けているサウサンプトンのラルフ・ハーゼンヒュットル監督も、期待にこたえ続ける26歳への賛辞を惜しまない。試合後の会見で、次のように語っている。

「タクミ・ミナミノはボールとともに驚くべきことをする選手だ。フィジカル面で誰よりも強いわけではないが、他の選手よりも判断力がある」

【動画】ヴェンゲルが絶賛した圧巻フィニッシュ!南野拓実が強豪チェルシーから奪った鮮烈弾はこちら
 続けざまに「彼は良い動きを繰り返すことができるし、ボックス付近で素晴らしいフィニッシュもできる」と敵陣で決定的な働きをする南野を称えたハーゼンヒュットル。だが、さらなる成長のための“注文”も付けている。

「今日はなかなかうまく試合に入れていなかったが、ゴールはタキらしい典型的なものだった。ただ、オフ・ザ・ボールの部分ではまだまだ改善しなければならない。動き出しやスペースの見つけ方はまだ学ぶことも多い。時間はかかるだろうが、彼は意欲的に取り組んでいるよ」

 3戦2発と好調の南野は、指揮官から与えられた課題を克服できるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部