今年1月の移籍市場で、チャンスを求めて、リバプールから新天地サウサンプトンへ移籍した南野拓実は、猛烈なアピールを続けている。

 デビューとなったプレミアリーグ第23節のニューカッスル戦でいきなりゴールをマークした南野は、チェルシー(プレミア第25節)とのビッグゲームでも巧みなトラップから相手GKを腰砕けにするフェイントからシュートを決めた。ターンオーバーによってベンチスタートとなった直近のリーズ戦は不発に終わったものの、4戦2発と“助っ人”として申し分ない戦績を残している。

 一方で保有元のリバプールは不振に陥っている。とりわけ年明けからの低調ぶりは顕著で、1月に入ってからのプレミアリーグ9試合で2勝1分け6敗と大きく負け越し。ユルゲン・クロップ監督も「この先は4位以内の確保がメインターゲットとなるのは明らかだ」とタイトルレースからの脱落を明言するなど、取り巻く空気は芳しくない。

 それだけに南野放出に対する疑問の声は小さくない。地元紙『Liverpool Echo』は、「補強の面で尊敬されてきたレッズの首脳陣とユルゲン・クロップは明白なミスを犯した」と糾弾している。

 プレミア初ゴールを挙げ、上昇気流に乗るかと思われた第14節のクリスタル・パレス戦から6分しかプレー時間を与えなかった南野を放出させたことについて「『タキには出場機会が必要だ』としたクロップの考えに基づけば、理にはかなっている」と分析した同紙は、こう続けている。

「ご存じのようにリバプールは6位にまで転落している。それだけにミナミノがいれば、チームに違う何かが起きていたかもしれないと考えるのは当然だ。そして彼も上手く機能したかもしれない。少なくとも最前線の競争意識を高めることはできたはずだ」

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 さらに「もちろん、これは後付け的な話ではある。だが、もっとリバプールが利己的になっていれば、今のように彼が必要だったという考えを持った集団も出てこなかった」と綴った同紙は、南野の今後について続けた。

「ミナミノがセント・メリーズで定期的にプレーしているという事実は、彼の成長を助け、来シーズンのリバプールに利益をもたらすだろう。ただ、彼がどれだけ上達しても、リバプールが来シーズンにチャンピオンズ・リーグに出場できなければ、他の選手の状況も含め、どうなるかはわからない。そうなるのは、最悪のシナリオだ」

 果たして、南野は来シーズンにリバプールで活躍の場を得られるのか。いずれにしても、サウサンプトンで結果を残していくことが重要となる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部