[J1第8節]川崎1-0鳥栖/4月7日/等々力
 
【チーム採点・寸評】
川崎 6.5
 鳥栖の果敢な姿勢に対し、いつもと変わらずに自分たちのスタイルを貫き、J1通算300勝目をホームで挙げた。相手の対策を上回って“川崎らしさ”を示し、勝つところはさすがである。9試合を終えて無敗(8勝1分)。王者の順調な歩みはどこまで続くのか。
 
【川崎|採点・寸評】
 GK
27 丹野研太 6
この日も負傷離脱のチョン・ソンリョンに代わってゴールマウスを守る。コーチングで周囲を引き締め、“等々力デビュー”を果たした前節に続いて無失点。CBとも連係した。
 
DF
13 山根視来 6.5
クロスやパスが乱れるシーンがあっただけに「6.5」は高いと指摘されるかもしれない。しかし、豪快な突破と果敢なオーバーラップで攻撃を活性化。この日は鳥栖が通常とは逆の右サイドに攻撃の軸を置いたなか、相手の左のスペースを突き、FWと見間違えるようなポジション取りも。終盤のセカンドボールへの反応を含めて評価したい。
 
4 ジェジエウ 6.5
いつもと変わらず固く力強いディフェンスを披露。谷口とのCBコンビは安定感抜群で、安心して見ていられる高レベルだった。今やJリーグ一番のCBコンビと言って過言ではないだろう。
 
 
5 谷口彰悟 6.5
ジェジエウとともに高く、分厚い壁を最終ラインに築く。相手への対応も実に冷静で、鳥栖の攻撃を見事に封じた。
 
2 登里享平 6(90+1分OUT)
復帰2試合目とあってまだトップコンディションではないのか、らしくないズレがあったように感じる。それでも時間を経るごとにクオリティが向上。終盤はよく身体を張った。

MF
6 ジョアン・シミッチ 6
ボールの出し入れが遅れるシーンもあったが、鋭い縦パスで遠野の決勝弾を演出。その点や守備面を考えれば採点は上がって然るべきも難しいところで、「6.5」に限りなく近い「6」か。パスのリズムを含めて川崎スタイルにハマってきた印象だ。
 
25 田中 碧 6.5
前節は五輪代表の活動を含めた連戦を受けてベンチスタートも、再び先発にカムバック。インテンシティの高いプレーで貢献。粗さもあったが、終盤にも足を止めずにプレスに走った姿は素晴らしかった。75分には三笘へ好パス。
 
MF
8 脇坂泰斗 6(62分OUT)
中盤から飛び出して相手エリア内に入り、チャンスに絡もうと意識。最後の質は高めたいが、鳥栖の守備をよく見ながら、ポジションを取ってボールを引き出した。
 
FW
11 小林 悠 6(80分OUT)
前からハメにくる相手の守備を逆手に取ったターンは秀逸。クロスはなかなか味方に合わなかったが、28分に田中の決定機を演出したパスなどエリア内で冷静だった。もっともストライカ―としては悔しい結果のはず。
 
16 長谷川竜也 6(60分OUT)
序盤はドリブルを止められるシーンもあったが、徐々にエンジンをかけて裏抜けからチャンスメイク。ただ、本来の突破力を考えればもっとできたはず。次節に期待。
 
9 レアンドロ・ダミアン 6(80分OUT)
J・シミッチの縦パスをヒールで後方に流して遠野のゴールを導き出した。前半はどこか痛めたかのように動きが鈍くなる時間帯もあったが、前半終了のホイッスルと同時に膝に手をついて動かなかっただけに疲労があったか。この日もプレスに走った。J・シミッチと同様に「6.5」と迷う……。
 
 
交代出場
MAN OF THE MATCH
FW
19 遠野大弥 7(62分IN)
トラップが大きくなるも諦めずに走って値千金の決勝弾をマーク!! ボールの扱いが乱れる場面もあったが、インサイドハーフとしても奮闘し、勝利に大きく寄与した。
 
MF
18 三笘 薫 6(62分 IN)
飯野との1対1を突破できないシーンもあったが、カットインして数人を抜き去ったプレーなど、やはりボールを持たせたら恐い選手だった。攻撃に勢いをもたらした。75分のチャンスは決められず。
 
FW
20 知念 慶 ー(80分 IN)
ワンツーで三笘の突破を“アシスト”するなど好プレー。次はもう少し長い時間でゴールを狙いたい。
 
MF
41 家長昭博 −(80分IN)
短い出場時間で2本の決定機を迎えるも仕留め切れず。それでもボールキープで時間を作った。
 
DF
7 車屋紳太郎 −(90+1分IN)
登里に代わって後半アディショナルタイムに左SBに入る。1点のリードをしっかり保った。
 
監督
鬼木 達 6.5
相手の対策にも、自分たちの戦い方を貫くスタイルを決して曲げず。遠野の投入も大当たり。チームを勝利に導いた。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
 
【チーム採点・寸評】
鳥栖 6
指揮官は川崎に果敢に挑んだこの日のパフォーマンスを「美談にしたくない」と振り返ったが、運動量を生かしたプレス、後方からのポゼッションと、らしさは十分に示し、“川崎対策”もしっかり講じた。57分に田代が退場になって苦しくなったが、無敗の川崎と好勝負を演じた姿は大いにポジティブだ。

【鳥栖|採点・寸評】 
GK
40 朴 一圭 6
CBやアンカーにボールをつなぎながら、ロングボールで相手の裏も狙う。前半の小林、後半の家長のシュートをセーブするなど反応も良かった。失点は守備の乱れからでセーブは難しかった。松岡とともにチームの屋台骨を支える。

DF
30 田代雅也 5
ファン・ソッコの出場停止を受けて先発。パスのつなぎは拙い部分はあったが、守備でよく身体を張った。しかし、57分に抜け出そうとしたL・ダミアンを倒してしまい一発レッド。厳しい採点にせざるを得ない……。

3 エドゥアルド 5.5
他の試合に比べ、ロングフィードが少なかった印象だが、ポゼッションの意識は高かった。L・ダミアンとバチバチにやり合うなど、守備面でも強さを示したが、失点シーンは相手のトラップが大きくなったところで身体を入れるも味方と息が合わず。

47 中野伸哉 6
いつもの左サイドではなく、3バックの右でスタメン出場。マッチアップした長谷川の突破を阻みながら、オーバーラップも見せた。ミスもあったが、鋭い縦パスも通した。


 
MF
41 松岡大起 6
インサイドハーフとして攻守に関わり、島川交代後はアンカーとしてチームの潤滑油に。前半途中には相手の決定的なシュートをゴールライン、ギリギリで身体でブロック(VARでのチェックでハンドもなし)。中心選手として振る舞った。「6.5」と悩む。

4 島川俊郎 5.5(25分OUT)
ビルドアップが安定しない場面もあったが、守備で奮闘。ただ前半の早い時間に負傷交代となった。

22 小屋松知哉 5.5(61分OUT)
左サイドをアップダウンし、守備時は川崎の右ウイングの小林の動きもケア。攻撃でもう少しプラスアルファをもたらしたかった。

10 樋口雄太 6
右ウイングバックで先発し、川崎の左サイドの攻撃をケア。攻撃時は中に入って中野伸の攻撃参加を促した。島川負傷後はインサイドハーフに移り、特に後半の立ち上がりには味方へパスを供給。11人のなかでのプレーをもう少し見たかった。

44 仙頭啓矢 6(76分OUT)
攻撃時には松岡、樋口がバランスを取るなかで、浮いたポジションに入り、パスを引き出した。攻撃にリズムを加える存在だっただけに、より決定機は生み出したかった。
 
FW
15 酒井宣福 5.5(61分OUT)
2トップの一角で先発を果たす。ロングボールを競り合ったが、なかなか起点にはなれず。守備では走った。

23 本田風智 5.5(61分OUT)
酒井の周囲を動きながらチャンスを構築しようとした。後半立ち上がりは周囲とよく絡み、さあここからというところで、田代退場を受けて交代。



 
交代出場
MF
7 中野嘉大 5.5(25分IN)
島川の負傷というアクシデントを受け、古巣との対戦で前半の途中にピッチへ。ただ札幌からレンタルで加わったばかりなだけに、チームの流れに乗るのに苦慮。

MF
24 飯野七聖 5.5(61分IN)
三笘のドリブルに食らいつくなど奮闘。しかし失点シーンでは、エドゥアルドとともに、ボールに先にアタックできるチャンスを生かせずにクリアできなかった。

FW
8 林 大地 5.5(61分IN)
退場者を出したチームを救いたかったが、気合い十分の突進もなかなかゴールに近づけず。悔しいシュート0本。
 
DF
39 松本大輔 6(61分IN)
退場した田代に代わり最終ラインへ。声を張り上げて周囲を叱咤激励。球際での力強さも示した。失点シーンではL・ダミアンに誘い出されてしまったが、75分には三笘のシュートチャンスをギリギリで食い止めた。


FW
9 山下敬大 −(76 分IN)
最後の交代カードとして投入される。ロングボールを競り合ったが、シュートには持ち込めなかった。

監督
金 明輝 6
試合序盤から大声で指示を飛ばし、川崎からの勝利を目指した。試合後には結果がすべてというニュアンスのコメントを残すも、選手たちを好パフォーマンスに導いた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)