[J1リーグ19節]名古屋1-0広島/4月14日(水)/豊田

【チーム採点・寸評】
名古屋 6.5
前半の早い段階で先制点を奪い、得意の試合展開に持ち込んだのはもはや様式美。今回はセットプレーからその1点を奪い、戦い方に幅を持たせた意味でも大きな勝利だった。

【動画】J1記録の9試合連続無失点!名古屋vs広島戦ハイライト

【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6.5
セービングの数はそれほどでも、終盤のピンチにも冷静に対処。ビルドアップではあくまで安全第一で、相手のクロス対応でも普段通りの影響力の強さを見せつけた。

DF
6 宮原和也 6.5
俊足のエゼキエウをはじめ、相手のウインガーに仕事をさせなかった。ポジショニングとカバーリングの確かさで、無失点勝利をきっちり下支え。運動量の多さも見逃せない。

4 中谷進之介 6.5
J・サントスとの競り合いに身体を張り、相手に起点を作らせなかった。縦パスへの意識も強かったが、押し込まれることも多かった後半には粛々と自陣に鍵をかけた。
 
MAN OF THE MATCH
3 丸山祐市 6.5
自陣内の守備網をくまなく整備し無失点継続に大きく貢献。なおかつ自身のゴールでチームを勝利に導いた。フィードの多くに意図が感じられ、攻守においてのリーダーシップが際立った。

23 吉田 豊 6
サイドを起点にしたい広島の前に立ちはだかった大きな壁。対人の強さは空中戦でもその威力を失わず、浅野や森島など広島の起点からことごとく自由を奪った。
 
MF
15 稲垣 祥 6.5
古巣相手に冷静沈着かつ激しくプレー。インターセプトや相手のキーポイントパスの遮断など出鼻をくじく守備で、ピンチを未然に防ぐシーンが多かった。

2 米本拓司 6
守備の激しさは当然のごとくピッチ有数の強度を誇り、相手のプレッシングにも負けないドリブルでのボール運びでも、広島にとって嫌な存在になり続けた。
 
FW
8 柿谷曜一朗 6(68分OUT)
プレスに対するパスワークでの突破に力を発揮。プレスバックでも何度も味方を助け、出場時間以上の仕事量はこなした感もある。あとはシュートがもっと増えれば……。

16 マテウス 6.5 (75分OUT)
ボールを持った時の迫力、4人を相手に突破を仕掛ける自信は凄まじい。決勝点をコーナーキックから演出し、試合を決める仕事もきっちり果たした。

19 齋藤 学 6.5 (56分OUT)
出場時間は短いが、前線で常に走り回り、攻守両面でボールにかかわり続けた。敵陣でのボール奪取を導くフォアチェックは評価されてしかるべき。

11 相馬勇紀 6(56分OUT)
野上の強烈なマークを受け続け、得意のドリブルもそこまで出す機会はなかったが、サイドの攻守を担う存在として及第点の仕事はした。
 
交代出場
MF
7 阿部浩之 6(56分IN)
相手の猛攻を受ける時間帯にその対抗策としてピッチに入る。ボールを受け、時間を味方に提供する存在として、いぶし銀のゲームメイクで勝利に徹した。

FW
25 前田直輝 6(56分IN)
守備を疎かにせず、しかしボールを持てば積極的に仕掛ける姿勢を常に見せた。決定機を決めていればというところもあるが、試合の流れを壊さず、勝点3を引き寄せた。

FW
9 山﨑凌吾 6(68分IN)
前線にフレッシュさとフィードを受けられる起点として投入された。身体を張るだけでなく、時間をうまく消費するボール扱いの巧みさも見せ、途中出場の役割をこなす。

MF
5 長澤和輝 6(75分IN)
まずは米本、稲垣とともに3センターで中盤守備を引き締め、最終的には4-4-2のサイドハーフとして相手の意図をしっかり潰した。複数ポジションをこなせる利点も、名古屋で活きるようになってきた。

監督
マッシモ・フィッカデンティ 6.5
前節に引き続き、連戦の日程も考慮に入れたゲームプランを見事に勝利へと結実させた。短期間での戦術の落し込みも成功し、無失点記録を9試合に更新、5試合目の「1-0」で試合を締めた。
  
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。 
【チーム採点・寸評】
広島 5.5
0-1の敗戦は完敗とも惜敗とも言える内容。後半は押し込んだが前半に隙を見せたことで決勝点を奪われ、名古屋の得意な展開にしてしまったのが最大のミスだった。

【広島|採点・寸評】
GK
38 大迫敬介 5.5
ビルドアップを含めたキックは安定していたが、失点の場面ではやや対応が淡泊にも映った。相手のシュート数はそれほど多くなかっただけに、決勝点の場面だけが悔やまれる。

DF
2 野上結貴 5.5
対面の相馬や流れてくる齋藤、マテウスとサイドでの守備はなかなかに多忙。多くは求められないが、攻撃時の右の厚みを出したかったところ。後半は3バックにも対応し攻撃面でも前に出て行ったが、あと一歩が及ばず。

4 荒木隼人 5.5
ディフェンスにマイナス点はないが相手の絡みつくようなプレスに対して有効なビルドアップが構築できなかったのは反省点。相手FWへの対応は的確だった。

33 今津佑太 5
名古屋の先制の場面ではあまりに対応が軽かった。ロングフィードと掛け声の迫力はあったが、ややパスが雑だったところ、そして結果的に決勝点を与えてしまったのは大きなマイナス点だ。

24 東 俊希 5.5
マテウスへの対応は悪くなかったが、それに追われて自陣でのプレーが増えた。前半の終盤からは前に出られるようになったが、それでも突破など持ち味は発揮しきれなかった感が強い。
 
MF
8 川辺 駿 5.5
ビルドアップをうまくコントロールしてくる相手のプレスに対し、司令塔として解決策をなかなか提示できず。後半は交代策の中でポジションを上げたが、やはり攻撃に彩りは加えられなかった。
 
30 柴﨑晃誠 5.5 (64分OUT)
ビルドアップが阻害される中、なかなか前線に良いボールが入ってこなかった。挽回した前半の終盤からは攻撃の厚みを増すことに貢献。しかし早い段階で交代となった。

10 森島 司 5.5
前半はなかなか前線にボールが届かない中、後半はポジションチェンジもあって行動範囲を広げ、攻撃の芽を探した。得意のセットプレーで勢いを出したかったが、実らず。
 
FW
29 浅野雄也 5.5(64分OUT)
自陣でボールが奪われる展開の中で下がりすぎることなくバランスを見ていたが、前半はそのため攻守ともに存在感は薄め。後半も早い段階で交代となり、不完全燃焼の試合に。

14 エゼキエウ 5.5(83分OUT)
スピードとドリブルは完全に警戒されており、複数マークで動きを制限された。サントスとのコンビで崩し始めてからは挽回したが、名古屋の分厚い壁は突破しきれず。
 
37 ジュニオール・サントス 5.5
ポストプレーで起点になろうにも、ボールが入ると複数のDFに囲まれ身動きがとれず。孤立する感覚も強く、思うようにシュートに持ち込むことも少なかった。
 
交代出場
MF
27 ハイネル 5.5(64分IN)
インサイドハーフの位置に入り、流動的なポジショニングで名古屋の守備をかく乱した。運動量は多かったが、チャンスメイクの部分でもうひと仕事欲しかった。

MF
6 青山敏弘 6(64分IN)
中盤の底でゲームを見極め、長短のパスで攻撃を文字通り底上げした。後半の攻勢にはこのベテランの慧眼があり、それだけに追いつけなかったのが残念。

MF
18 柏 好文 ―(83分IN)
彼の投入でフォーメーションが3バックに移行した。最後の攻勢をかけるメッセンジャーとしての役割を担ったが、自身の突破力はそこまで誇示できず。

監督
城福 浩 5.5
名古屋の目論見にはまった部分もあったが、後半の押し込み方には光明があった。前半のビルドアップの部分に反省点が多く、早めの改善で試合展開を変えたかったところ。
   
※MAN OF THE MATCH
=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)