ラ・リーガで5位、ヨーロッパリーグでベスト4進出と充実のシーズンを送っているのがビジャレアルだ。サッカーダイジェストWebは、躍進を支えている攻撃的左SBのアルフォンソ・ペドラサに独占インタビューを実施。その前編では、今シーズンの前半戦に半年間だけチームメイトだった久保建英(現ヘタフェ)や、その他の日本人選手についての話を紹介する。

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――タケ(久保建英)の能力をどう評価している?

「まだまだ若くて、その分、伸びしろが大きい。学ぶべきこともたくさんある。クオリティは間違いなくある。これはサッカー選手にとって最も重要なことだ」

――タケの選手としての長所と短所は?

「ゴール前で違いを作り出すために必要な資質を全て兼ね備えている。ただ、まだ19歳だ。タケもその年齢の選手特有の克服すべき課題を抱えている」

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――ピッチ外ではどんな人柄だった?

「ナイスガイだよ。物静かだけど、冗談好きな一面もある」

――左サイドでコンビを形成した試合もありましたが、一緒にプレーしてどんな印象だった?

「良かったよ。優秀な選手とはコミュニケーションを図りやすいけど、タケもそうだった。彼は中央に切れ込むことが多いので、そこで生まれたスペースに走り込みゴールライ際まで駆け上がることを心がけていた」

――ビジャレアルでタケは思うように出場時間が与えられませんでしたが、どんな様子だった?

「試合に出られないというのは選手にとって簡単なことではない。でも、タケはプロ意識がとても高い。腐らずに全力で練習に取り組み続けていたよ」

――ビジャレアルで試合に出るには、何が足りかった?

「ビジャレアルはポジション争いが熾烈だからね。2、3人の選手と競い合わなければならない。出場機会を得るのは簡単なことではないし、スタメンに入るのはなおさらだ」

――ヘタフェへ移籍した決断をどう思う?

「タケが決断したことだ。個人的な理由になってしまう。一つ言えるのは、ビジャレアルはサッカーをするうえで素晴らしいクラブであるということだ」

――ヘタフェでもベンチスタートが続いているタケにアドバイスは?

「忍耐力と平常心を保ち、最高の準備をすること。そうすればチャンスを活かす可能性も高まってくる。わずかな出場機会であっても、1分1分を大切にプレーすることが重要だ」

――ウナイ・エメリはどんな監督ですか? タケを起用しない采配に対してマドリードのメディアを中心に批判もありました。

「素晴らしい監督だよ。それはこれまでの彼のキャリアや実績を見れば、明らかだ。ビジャレアルでも素晴らしい仕事をしている。彼の信頼をもとに、多くのチームメイトがパフォーマンスを高めている。サッカー観もビジャレアルのフィロソフィーにマッチしている。若手の可能性や選手の才能を信じて起用する。でも同時に要求レベルも高い」
 
――エイバルの乾(貴士)と武藤(嘉紀)、ウエスカの岡崎(慎司)の印象は?

「イヌイはラ・リーガでもう何年もプレーしている。それは決して簡単なことではない。テクニックやスキルに優れた選手だ。ムトウは徐々に能力の片鱗を見せているね。オカザキはヨーロッパのトップリーグでキャリアを重ねてきた。その事実が彼の実力を示している」

―ラ・リーガに限らず、それ以外で印象に残っている日本人選手はいますか?

「正直あまり詳しくはないけど、ハセベ(長谷部誠/フランクフルト)やナガトモ(長友佑都/マルセイユ)といった選手は、ヨーロッパで長くキャリアを積んでいるよね」

―イヌイ以前はスペインで長く成功した日本人選手がいませんでした。

「10年〜15年前は、国外でプレーする選手は限られていたからね。スペインもそうだった。サッカーは年々、国際化、グローバル化が進んでいる。日本人選手もその波に乗って、第一線でもプレーできることを証明している」

インタビュー&翻訳●下村正幸