[J1リーグ22節]名古屋0-4川崎/4月29日(木・祝)/豊田

【チーム採点・寸評】
名古屋 5
立ち上がりの連続失点はこれまでの戦いからは想像もできない姿だった。守備の狙いをことごとく外される展開に攻撃面での良さは出ず、後半は巻き返したが川崎に凌がれ、追加点を食らった。完敗としか言いようがない戦いに。

【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 5.5
4失点は彼にとってはもはや珍事。自慢の守備陣が次々と攻略されていく中で、ひとり気を吐いたと言っても良いぐらいで、もう数失点は逆に防いでいた。

DF
6 宮原和也 5.5(30分OUT)
ディフェンス陣に苦しい展開の中で、闘う姿勢を失わなかったひとり。身体を張った守備に助けられる部分は多かっただけに、戦術的な理由で退いたのは惜しかった。

14 木本恭生 5
最初の失点に絡んで意気消沈。立ち直りに時間がかかった印象で、後半にかけては良いプレーも増えていったが、3失点までのプレーの低調さは否めない。
 
3 丸山祐市 5
失点の場面に絡んでいたことよりも、失点後のチームを鼓舞する動きが少なかった印象の方が強い。後半は攻めるしかない状況で鼓舞する声も増えたが、苦しい時こそ彼のキャプテンシーが必要。

23 吉田 豊 5.5
家長とのマッチアップは相手が目まぐるしく入れ替わって五分と言ったところ。逆サイドを崩されることが多い中では中央でのミスマッチも増え、2失点目はダミアンとの競り合いを強いられた。
 
MF
15 稲垣 祥 5.5
失点の場面ではカバーが遅れるらしくないミスも。後ろに重たくなるチームの中では奮闘したが、川崎のプレスの前に球離れの良さもなかなか発揮できなかった。

2 米本拓司 6(86分OUT)
失点後にただひとり、チームを鼓舞する怒声を上げ続けたファイター。インテンシティの部分で後れを取るチームの中で、先頭をきって闘い、諦めない姿勢を表現し続けた。
 
FW
8 柿谷曜一朗 5.5
孤軍奮闘の前線の中で、着実なトラップと隙を突くスルーパスで反撃の糸口を仲間に示し続けた。後半になっても運動量は落ちず、決定機も。決められていればという残念さは拭えない。

9 山﨑凌吾 5 (30分OUT)
あまりボールが彼のところまで来なかったことを思えば厳しい評点かもしれないが、それでもポストプレーヤーとしてできることはあったはず。

11 相馬勇紀 5(69分OUT)
数少ない川崎相手の攻め手となってはいたが、仕掛けの単調さ、ミスの多さが玉に瑕。チームの前に出ていくリズムをもっと加速させる働きを、彼には高望みしたい。

16 マテウス 5 (86分OUT)
どちらのサイドにいても強力なサイドバックの守備になかなか持ち味を出せず。シュートにも正確性を欠き、セットプレーも不発。キーマンとしての活躍が欲しかった。
 
交代出場
DF
26 成瀬竣平 5.5(30分IN)
マイボールの時間を増やす意図もあってか、早い段階でピッチへ。後半は果敢なオーバーラップでクロスも多く、反撃の勢いは出した。

MF
5 長澤和輝 6(30分IN)
従来は守り固めに使っていた3センターを、ボールキープのために起動。攻撃に出なければいけないシチュエーションの中では、移籍後最も持ち味を出した印象が強い。

FW
25 前田直輝 6(69分IN)
スペースがあり、相手のプレスも前半ほどは強くない中で、得意のドリブルを上手く使ってチームを前に押し出した。

FW
19 齋藤 学 ―(86 分IN)
4失点目を食らい、それでもチームを鼓舞する動きを見せた。古巣対決は苦い記憶に。

FW
10 ガブリエル・シャビエル ―(86分IN)
残り時間10分少々でチームのために走り回ったが、時すでに遅し。意地は見せた。

コーチ
ブルーノ・コンカ 5
試合当日にフィッカデンティ監督が喉の痛みを訴え、オンサイト検査が判定保留となったため、代行として大一番を指揮。采配の意図はピッチに伝わっていたが、気落ちするチームをもっと鼓舞したかったところ。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。 
【チーム採点・寸評】
川崎 7
誰も予想しなかった4得点の大勝は、持てる魅力のすべてをそのまま表現した結果か。名古屋の堅守の裏をことごとく突いていく強力な攻撃は、即時奪回の守備力も上乗せして実現していた万能の勝利。

【川崎|採点・寸評】
 GK
1 チョン・ソンリョン 6.5
前半はセーブ機会なしも、正確なフィードで攻撃の起点になる活躍ぶり。後半は立ち上がりのビッグセーブでピンチをしのぎ、高めのポジショニングで3人目のCBとしての働きも見せた。

DF
13 山根視来 6.5
前線の好調ぶりからバックアップに回ることが多かった印象の前半。相馬とのマッチアップも、後半は対面に回ってきたマテウスとのマッチアップも優位に進め、守備力の高さを誇示。

4 ジェジエウ 6.5
相馬とマッチアップしているかのようなカバーリングエリアの広さで名古屋のカウンターをことごとく遮断。空中戦の強さ、ビルドアップの粘りと名古屋に付け入る隙を与えなかった。

5 谷口彰悟 6.5
とにかく相手のロングボールとクリアボールの処理の正確さが際立った。相手の攻め手を攻撃の第一歩にしてしまうスキルは見事。冷静な判断力でも、川崎の守備に落ち着きをもたらした。

2 登里享平 6.5
マテウスを無力化する1対1の強さがチームの大きな“保険”になった。かといって守備一辺倒ではなく、むしろ左サイドの攻撃の起点として広い視野をもってプレー。
MF
6 ジョアン・シミッチ 6.5(89分OUT)
古巣対決のプレーに強いモチベーションを感じた。正確で速いゲームメイクに周囲の動きもスムーズ。後半立ち上がりに額を切るも、テーピングをしてさらに闘争心を見せた。

25 田中 碧 6.5(89分OUT)
ピッチの横幅を大きく動いてボールの受け手、出し手の両方をくまなくこなす。セットプレーのキッカーとしても1アシストを決め、縦横無尽の大活躍。

47 旗手玲央 7(62分OUT)
開始3分で見せた強烈な先制点、その後もボールを受けては常に名古屋の守備陣に圧をかけ、勝利の立役者となった。MOMは2得点でとどめを刺したダミアンとしたが、旗手の決定力があってこそ大勝の流れは生まれた。
 
FW
8 家長昭博 6.5
神出鬼没、静かにピッチを大きく動き回ってボールを動かし、攻撃の潤滑油となった。先制、2点目と逆サイドでのチャンスメイクに絡み、後半はカウンターの受け手として惜しいチャンスも。

18 三笘 薫 6.5(72分OUT)
落ち着いたボールさばきで、ドリブルやパスを駆使してチャンスを生み出した。相手の守備の足を止めるボールの持ち方も静かな迫力があり、速攻の受け手としても常に名古屋にプレッシャーをかけ続けた。

MAN OF THE MATCH
9 レアンドロ・ダミアン 7(77分OUT)
旗手の先制点も貴重だが、名古屋の守備ラインに常に脅威を与え続け、試合を決定づける空中戦での2ゴール。守備でも味方を鼓舞するコーチングでも、川崎の勢いと迫力を演出した。
 
交代出場
MF
8 脇坂泰斗 6(72分IN)
試合をコントロールしていく展開の中で、こまめなボールレシーブでマイボールのリズムを丹念に作り直した。ポゼッション力を回復する重要な役割を果たす。

FW
20 知念 慶 6(77分 IN)
ダミアンからバトンを受け、攻守両面で前線の強度を上げた。シュートチャンスも迫力があり、試合の流れを名古屋に渡さない働きぶりを見せた。

FW
19 遠野大弥 6.5(77分 IN)
知念とともに前線に運動量と強度をもたらし、84分には相手の隙を突いて強烈なミドルシュートを突き刺した。名古屋の反撃ムード、勢いをかき消すまさしくとどめの一撃に。

MF
3 塚川孝輝 −(89分IN)
試合の最後の締めとして投入され、中盤に厚みをもたらし無失点での大勝に貢献。

MF
19 小塚和季 −(89分IN)
相手の前に出る勢いを受け止め、カウンターの怖さをちらつかせながらプレー。

監督
鬼木 達 7
開始3分の先制は出来すぎのところもあるが、選手のテンション、強度、試合の入りの迫力と集中力全てをしっかり引き出したからこその大勝だ。マネジメントの凄みを見た。
   
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

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