現地時間5月4日に世界中を驚かせたのが、セリエAのASローマだ。現監督のパウロ・フォンセカが今シーズン限りで退任し、来シーズンからジョゼ・モウリーニョがチームの指揮を執ると電撃発表した。
 
 ローマはフォンセカ退任こそ規定路線と見られていたが、後任監督にはマウリツィオ・サッリ(前ユベントス監督)が最右翼と見られていた。4月19日にトッテナムで解任されてフリーの身だったとはいえ、モウリーニョの招聘は現地メディアもほぼ報じていなかったまさにサプライズ。「スペシャル・ワン」のイタリア復帰(2008〜2010年にインテルを指揮)に、マスコミもサッカーファンも驚きを隠せなかった。
 
 まだ今シーズンは終わってないが、来シーズンの「モウリーニョ・ローマ」には多くの注目が集まっている。そんな中で現地メディア『calciomercato.com』は現地時間5月5日、複数のレジェンドがクラブに復帰する可能性があると報じた。
 
 まず1人目は、元イタリア代表FWのフランチェスコ・トッティだ。約25年に渡ってローマにキャリアを捧げたクラブ史上最高のレジェンドは、2017年の引退後すぐに古巣のディレクターを務めたが、当時のジェームズ・パロッタ会長と揉めて2019年に退任。最近はエージェント会社を営んでいたものの、昨夏に就任したダン・フリードキン現会長との関係は悪くないようで、強化担当者などでの復帰が何度も囁かれてきた。
 
 トッティは現役時代の2011年に「いつかモウリーニョと仕事がしたい」と語っていたそうで、モウリーニョの監督就任がクラブ復帰の後押しになりうると同メディアは報じている。
 
 2人目は元イタリア代表MFのダニエレ・デ・ロッシ。トッティの弟分として同じくバンディエーラ(旗頭)として活躍し、19年夏のローマ退団後はボカで半年だけプレーして引退。その後は指導者養成コースに通い、今年3月からはイタリア代表のアシスタントコーチを務めている。
 
 ただ、その契約も今夏のEURO2020終了まで。デ・ロッシもローマに復帰し、副監督を務める可能性があるという。もちろんモウリーニョには子飼いのスタッフが複数いるものの、インテル時代にはクラブのレジェンドであるジュゼッペ・バレージを副官に起用。クラブの伝統を体現し、チームに調和をもたらしていた。たしかにデ・ロッシにも同様の役割が期待できる。
 
 最後の3人目は元アルゼンチン代表DFのワルテル・サムエルだ。2000年から2004年にローマに所属し、2005〜2014年にはインテルでプレー。伝説的な3冠を達成した2009−2010シーズンのインテル監督がモウリーニョその人だった。
 
 2016年に引退したサムエルは、半年間だけインテルでアシスタントコーチを務め、スイスのルガーノを経て、2018年8月からアルゼンチン代表のコーチを務めている。とはいえ同メディアは、「モウリーニョはリーダーとしての資質をインテル時代から知っている。本人もモウリーニョから電話がくれば断らないだろう」と報じている。
 
 モウリーニョを招聘したローマに、トッティ、デ・ロッシ、サムエルが復帰――。ロマニスタでなくても興味をかきたてられるストーリーは実現なるか。要注目だろう。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部