東京五輪開催でJリーグは一時中断。その間、各チームは戦力補強やミニキャンプ実施など、再開後に向けて準備を進めている。五輪後はいかなる戦いを見せてくれるか。ここでは、J2のジェフユナイテッド千葉を取り上げる。

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 ユン・ジョンファン監督が指揮を執って2年目の今季、序盤は昨季と同様に攻守ともに安定した戦いがなかなかできなかった。だが、8節の栃木SC戦から採用した3-4-2-1システムでの戦い方に選手が慣れ、前線から果敢にプレスをかける時、前から行かずにブロックを築いて守る時の使い分けができるようになると、守備が安定した。
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 また、今季の新加入選手ながら新型コロナウイルスの影響で入国が遅れていたサウダーニャが7月からスタメン出場し始めると、個人技とスピードを生かしたプレーで攻撃を活性化させている。

 東京五輪による中断期間に入る時点での戦績は、8勝8分7敗の勝点32で10位。J1昇格圏内との勝点差は16と難しい状況だが、今夏の選手補強は現状ではない。逆に、試合出場が限られた大槻周平がレノファ山口FCに期限付き移籍。J1昇格のポイントのひとつは既存の選手のレベルアップとなる。
 
 その一環として、ユン・ジョンファン監督は『J1王者』の川崎フロンターレと対戦した天皇杯3回戦(7月21日)では、キャプテンの鈴木大輔と主力の小田逸稀をメンバーから外し、古巣対戦となった守護神の新井章太をベンチスタートとした。GKには天皇杯2回戦(大宮戦)と同様に鈴木椋大を起用し、新井一耀、末吉塁を先発させるなど、J1の強豪との戦いを体感することで、チームとしても、選手個々も中断明けの戦いに向けての糧とさせた。
 
 チームはその川崎戦後、4日間のオフを挟んで再始動。守備力をさらに高めるとともに、勝ちきるための得点力アップに努める。

 失点数は23試合で21とまずまずの数字だが、得点数は23と物足りない。システム変更でゴール前でのプレーが増えた2シャドーの見木友哉は現在チーム最多の7得点で、船山貴之は中断前の3試合(うち1試合は出場停止)で3得点をマークして6得点。
 
 2シャドーの彼ら、1トップのサウダーニャのゴールに期待がかかるが、指揮官はミドルシュートが少ないことを課題に挙げ、中盤の選手の得点も望んでいる。田口泰士、小林祐介らボランチ、小田、安田理大らウイングバックがどれだけ得点できるかもポイントになりそうだ。また、トレーニングでは昨季以上にセットプレーのバリエーションの練習を行なっているが、セットプレーの回数に対して得点数が少ないのも現状である。

 中断明けの戦いでJ1昇格へ近づくには、15節で負傷した米倉恒貴の復帰、今季はまだ公式戦出場がない川又堅碁の活躍なども鍵を握りそうだ。

取材・文●赤沼圭子

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