サッカーにも本気なアーティストとして知られるナオト・インティライミさんの独占インタビューに成功。サッカーと音楽、そして積極的に活用するショートムービープラットフォーム『TikTok』について大いに語ってもらった。
 
 雑誌『ワールドサッカーダイジェスト』の2021年9月2日号のインタビューを、本誌には掲載できなかった分を含めて前編と後編の2回に分けて全文公開。まずは前編をお届けする。
 
――今日はよろしくお願いいたします。
 
「ワールドサッカーダイジェスト、子供の頃にずっと読んでました! いや〜、嬉しいな〜! 仕事でサッカーの話ができるなんて! なんでも聞いてください」
 
――ありがとうございます。ナオトさんはサッカー好きで有名ですが、サッカーとの出会いは何歳くらいですか?
 
「僕が子供の頃に住んでいた千葉県の野田市に、サッカーをするのにちょうどいいサイズの公園があったんですよ。そこに行けば誰かがサッカーをしてるって環境で。ちょっとブラジルのストリートみたいな(笑)。3つ上の兄貴と一緒にその公園に行っていたので、幼稚園くらいの時から小6くらいの子供たちと一緒にボールを蹴ってましたね〜」
 
――その環境はすごく鍛えられそうですね。
 
「そうなんですよ、常に自分より身体のデカい人たちと戦っていたので、かなり鍛えられましたね〜。小4で地元のサッカーチームに入団して、小5でFC野田に入ってからは選抜チームとかにも選ばれて。中学は柏レイソルのジュニアユース、高校は中央大学附属高校でずっとサッカーを続けていました。」
 
――当時のポジションは?
 
「基本的にずっとミッドフィルダーでした。でも、高校3年になって急にフォワードにコンバートされて。だから最後だけ点取り屋。とくに左サイドからカットインしてシュートが得意でしたね。元から攻撃マインドが強いタイプだったので、フォワードもけっこう楽しかったですね〜」
 
――その頃に好きだった選手はいましたか?

「レンティーニ(1990年代にトリノやミランなどで活躍した元イタリア代表のウインガー)が好きでした! あの美形の顔でドリブルめちゃくちゃ上手いって、もう完璧だなと(笑)。イタリアの選手ってみんなイケメンだったから、やっぱり憧れましたね〜」
 
――プレースタイル的にご自分と似ていた選手はいましたか?
「フォワードのときは、ピッポ・インザーギや佐藤寿人選手みたいなワンタッチでゴールを決めちゃうタイプかな。ポジショニング、反射神経、ゴールの嗅覚、そして敵との駆け引きなんかにはけっこう恵まれていて、相手の裏を取ってクロスやスルーパスをゴールに蹴り込む系のストライカーでしたね」
 
――身体を張ったポストプレーなどはほぼしないフォワードですか?
 
「ほとんどしなかったですね。相手にガッツリ当たられるのが嫌いだったので(笑)。忍者のように相手の最終ラインをフラフラ動きながら、常にチャンスをうかがっていましたね」
 
――今でもプレーはされますか?
 
「もちろん今でも時間があれば蹴ってます。フットサル、ソサイチ(7人制サッカー)、ビーチサッカー、フルコートなんでもやります。個サル(個人参加型フットサル)も行きますよ」
 
――えっ、ナオトさんが個サルに? 周りにビックリされませんか?(笑)
 
「いやでもね、とくに最近はマスクもしているから、意外と身バレしないんですよ〜(笑)。もちろん完全にはってわけにはいかないですが、半分くらいの人は気付いてないと思います。大学生とかに交じって普通にやっていて、負けたくないからけっこうガチでやっちゃうんですよ僕。それで42歳だよって言うとすごく驚かれますね(笑)」
 
――個サルでもけっこうガチで?
 
「そうですね。もちろんエンジョイしながらですけど、僕は人生に負けていい試合なんて1つもないと思っていて。だから何人かで集まってボールを蹴る時も、まずは前半後半できっちり1試合やりたい。サッカーはやっぱり勝ち負けがあったほうが楽しいですよ。でも、だから逆に失敗すると、あそこ見えてなかったな、パスはあっちだったな、今のシュートいけたな、とかしっかり反省します。今でもサッカーが上手くなりたいんですよホントに」
 
――以前、「ビーチサッカーの日本代表を目指しています」と公言されていましたよね。
 
「今でも目指してますよ!! ビーチサッカーはサッカーやフットサルと比べても、一番自分に向いている気がするんですよね。ビーチサッカーって浮き球が基本じゃないですか? 子供のころからリフティング、ワンタッチパス、ボレー、オーバーヘッドなんかが大好きだし得意だったんですよ。だからビーチサッカーの日本代表の方とかとやっても、それなりにプレーできて。それで、すごく練習を積めばワンチャンあるんじゃないかと(笑)」
 
――ラモス瑠偉さん(元ビーチサッカー日本代表監督/現東京ヴェルディ・テクニカルダイレクター)とも親交があると伺ったんですが、それもビーチサッカーが縁ですか?
 
「そうです、そうです。ラモスさんは僕のことをすごく認めてくれていて、『真剣にビーチサッカーやりなよ、活躍できるから』って言ってくれるんですよね。日本代表監督時代は実は『合宿こいよ』とか言ってくれていて」
 
――えっ? それは初耳です?
 
「そうなんですよ、だから『時間さえあれば……』って思うことが何度かあって。あくまでもミュージシャンなんで僕(笑)。ラモスさんに代表合宿に誘われた後、スタッフと年間スケジュールを話し合うことがあったんですね。で、アルバムはここで出そう、ライブはここでやろう、とか決めていたんです。その会議で、『あの〜、ビーチサッカーの日本代表を目指していて、ここの数か月だけ空かないかな?』みたいなことを言ったら、みんなにドン引きされました(笑)」
 
――それはスタッフさんからしたら、「何を言ってるんだ?」ってなりますね(笑)。
「まあ普通に却下されましたよね(笑)。でも、僕はネタでもなく本気でそう思っていて。実はまだ諦めてませんよ僕、ビーチサッカーの日本代表」
 
――ナオトさん、後ろでマネージャーさんが苦笑いしていますよ?(笑)
 
「いや〜、各所と話し合いが必要ですねこの件に関しては(笑)」
 
――日本だとビーチサッカーはなかなか触れ合う機会が少ないと思います。ナオトさんは世界を旅されていることで有名ですが、やっぱりブラジルとかでプレーしたんですか?
 
「そう、やっぱりブラジルとか、南米を回っている時は現地の人に混ぜてもらってよくやりましたね。あとはアフリカも。ヨーロッパはビーチがある街でもビーチサッカーはあんまり見かけなかったかな」
 
――ビーチサッカーはやってみるとすごく面白いですよね。サッカーやフットサルとはまた違った魅力があります。
 
「そうそう、実はすごく面白いんですよビーチサッカー。でも日本だと場所の問題もあってまだまだ知名度が低いし、競技人口も少ないんですよね。だから、なにか力になりたいなって。例えば、カズさんが一時期、フットサルの日本代表でプレーして、フットサルの知名度アップと盛り上げに貢献されていたじゃないですか? 僕もビーチサッカー界で似たような貢献がしたいなって思っています」
 
――素晴らしいお考えですね。
 
「ありがとうございます。あと、純粋にプレーヤーとして上手くありたいなともずっと思っています。サッカーが上手い自分でいたい。なんだったら、歌よりもサッカーのほうが上手くなりたいです(笑)」

――常に音蹴杯(音楽界および芸能界の人間が集うフットサル大会)のMVPを狙う、みたいな感じですか?
 
「まさに!!(笑)でも、あの大会も負けると悔しいですね〜。めちゃくちゃ悔しい。子供のころと同じですねホントに。プレーヤーとしてしっかりやっていたのは高校までですが、今でも引退したって感覚はないんですよね。生涯現役が目標ですホントに。サッカーが大好きだし、まだちょっと若い者には負けられないです」
 
――芸能界のカズさん、ですかね。
 
「いやいや、そのニックネームは畏れ多いです(笑)。ただ、芸能界の中でも『ナオト相変わらず蹴れるな〜』って思われたいですねホントに。芸能界にもサッカー好きの方ってたくさんいるじゃないですか? でも僕は『サッカー好き』じゃなくて、『サッカーが上手い』って思われたいんです。なんだったら『芸能界で一番サッカーが上手い』って思われたいです。今まで幸運にも小野伸二君や本田圭佑君、名波浩さんなどと一緒に蹴らせていただいたことあるんですけど、彼らに褒められるともうめちゃくちゃ嬉しいです。いずれ竹内涼真くん(ヴェルディ・ユース出身)とか集めて、FCインティライミを作りたいですね。それで、芸能界ワールドカップとか作って出たい〜。すっごい楽しそう!!」
(後編に続く)
 
インタビュー●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)
 
インタビュー後編はこちら!

【PROFILE】
ナオト・インティライミ/三重県生まれ、千葉県育ちのシンガーソングライター。世界66カ国を一人で渡り歩いて各地でライブを実施する。2010年にメジャーデビューし、2012年にはNHK紅白歌合戦に初出場。2018年末には約3年ぶりのドーム公演をナゴヤドームで開催し、2019年9月からは全国25か所31公演のホールツアーを大成功させる。同年9月には世界三大レーベルの『ユニバーサルミュージック ラテン』より世界デビューを果たした。2020年には初の生配信ライブも実施し、10月には初のEP『オモワクドオリ』を発売。今年は「10周年!アニバーサリーおまっとぅりYEAR」がついに始動! 1月にはTBS『逃げるは恥だが役に立つ』新春SPに出演。7月10日の『ナオトの日』にて2曲の配信シングルがリリースされ、9月29日には10周年記念ベストアルバム『The Best -10th Anniversary- 』のリリース、10月2日からは全国ツアーの開催も決定している。