バイエルンに所属するドイツ代表FWのレロイ・ザネが完全復活の兆しを見せている。

 現地時間9月29日に開催されたチャンピオンズ・リーグのディナモ・キエフ戦(グループステージ第2節)で、効果的なドリブルで攻撃陣を牽引し、1ゴール・1アシストとMVP級の働きを披露してみせたのだ。

 この活躍に至るまでザネには数々の苦難があった。昨夏にマンチェスター・シティからバイエルンに鳴り物入りで加入したものの、首脳陣の期待に応えるプレーができないまま、移籍1年目は不本意な形で終了した。

 ユリアン・ナーゲルスマン体制となった新シーズンも流れは変わらず。8月22日のケルン戦(ブンデスリーガ第2節)ではイージーなパスミスを連発し、前半限りでベンチに下げられる屈辱も味わった。その際ホームのサポーターからは激しいブーイングを浴びせられている。

 傍から見てもどこか自信なさげにプレーしているように見受けられ、誰もがザネの高いポテンシャルは埋もれてしまったのではないかと感じていたはずだ。しかし、9月上旬の代表ウイークが大きな転機となる。

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 ドイツ代表に招集されたザネはW杯予選3試合(リヒテンシュタイン戦、アルメニア戦、アイスランド戦)すべてに先発出場すると、ゴールに絡む仕事を連発し、苦手な守備にも奔走する獅子奮迅の働きを披露。起用したハンジ・フリック新監督も納得のパフォーマンスを見せたのだ。

 その後、バイエルンに戻ったあとも好調をキープし、ボーフム戦(ブンデスリーガ第5節)では鮮やかな直接FKを沈めるなど、3試合で2得点・2アシストの活躍。さらに、冒頭のディナモ・キエフ戦でのパフォーマンスである。

 ボーフム戦後には、「自分に何ができるのかは理解している。これまでのプレーには自分自身も歯がゆさを感じていた。ただ時間が必要だったんだ」と語るなど、本人もすっかり自信を取り戻したようだ。

 ブンデスリーガ10連覇と2シーズンぶりのCL制覇を目指すバイエルンにとって、ザネの完全復活は大きな後押しになることだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部