アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝が10月17日に行なわれ、日本勢で唯一勝ち残っていた名古屋グランパスが韓国の浦項スティーラーズに0-3で敗れた。今年も日本勢はアジア制覇に手が届かなかったね。
 
 アウェー戦での一発勝負という不利があったとはいえ、名古屋には日本勢の最後の砦として踏ん張ってもらいたかったよ。前半からチャンスの数では名古屋が上回っていた。決定機もいくつかあったなかで、それらを決め切れず、後半の立ち上がりにセットプレー一発であっさりと先制を許してしまった。

 その後もチャンスは作るものの勝負強さがなかったね。逆にカウンターから追加点を許してしまい、後半アディショナルタイムにとどめを刺された。完敗というほかはない。

 それになんだか、負け方が日本代表と同じ。チャンスを決めきれずに、一瞬の隙で失点してしまうと、あとはのらりくらりと相手に最後までうまく守り切られてしまう。ポゼッションでは勝っていたかもしれないけど、試合運びに勝利を手繰り寄せる力強さがなかった。

 今回のACLはオーストラリアのクラブが不参加で、中国も2軍以下のチームで参戦。ほとんど日本勢と韓国勢の一騎打ちの戦いだった。その結果、東地区側の準々決勝4チームにはグループリーグで敗退したガンバはもとより、J王者の川崎もルヴァンカップ決勝には勝ち残ったセレッソも残れなかった。韓国勢との今の実力の差が、これではっきりしたね。

 日本代表の体たらくといい、Jリーグや日本協会は日本サッカーの現状をどう捉えているんだろう? 相変わらず「やっている方向性は間違ってない」「コンセプトを継続していくだけ」などとドンマイ、ドンマイで片づけてしまうのかな。結果から見れば明らかにうまくいってはいないけど、だいたい組織というものは政治家と一緒でうまくいってなくても「うまくいっている」と言いたいものだからね。

 アジアの他の地域が強くなっているとか、コロナ禍でコンディショニングが大変だとか、言い訳はたくさんできるけど、そこに甘んじていたら何も進歩がないんだ。負けは負けとして認めて、ここからどう対策をとって這い上がるのか。そういうものを見せてもらわないとね。

 最近は、Jリーグに城や中田、小野みたいに高卒で凄い選手が出てこなくなったね。いったいなぜなんだ? あるいは、日本代表の試合を全部地上波でやらなくなったのはなぜなんだ? Jリーグや日本代表にまつわる問題は少なくない。こうした問題もきちっと原因を分析して、真摯に向き合っていかなければ日本サッカーはどんどん萎んでいくだけだよ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部