コソボサッカー連盟(FFK)は、フラムルタリ・プリシュティナ(コソボ1部)に所属するセルビア人 DFイリヤ・イヴィッチのU−19コソボ代表への招集を考えているようだ。20日、クロアチア紙『Novi List』など旧ユーゴスラビア圏の複数メディアが報じた。


 現在17歳のイヴィッチは、コソボの中央部に位置しセルビア人住民が多く暮らすグラチャニツァの出身。7歳から同地区でサッカーを始め、14歳の時にフラムルタリに入団し、昨夏にファーストチームの契約を結んだ。


 コソボはセルビア人への不満を抱えたアルバニア人によってユーゴスラビアの崩壊時に独立運動が発生し、2008年にセルビアからの独立を宣言したが、セルビアなど十数カ国は同国を主権国家として認めていない。それでも、FFKは2015年に欧州サッカー連盟(UEFA)、2016年に国際サッカー連盟(FIFA)への加盟をそれぞれ果たした。


 現在のコソボ代表はアルバニア人の選手で構成されており、アンダーカテゴリーも含めてこれまでセルビア人の選手が招集されたことはないという。そのため、イヴィッチが招集された場合、代表史上初のセルビア人選手が誕生することになる。同選手は以前にコソボ代表から招集の打診を受けた際は断っていたようだが、フラムルタリと契約を結んだことでセルビア代表のサポーターから受け入れられることはないと考え、現在は前向きに検討しているようだ。


 イヴィッチは「3年間を過ごしたフラムルタリを家のように感じている。みんな僕のことを認めてくれているからね。僕の働きや能力への評価が上がるのは嬉しいことだよ」とコメント。また、U−19コソボ代表のラミズ・クラスニキ監督は同選手について、「監督として、私は国籍や民族といったものにあまり関心がない。彼は素晴らしい才能を持った1人だ。背が高く、知性もあり、戦力の1人として数えられる」と能力に太鼓判を押している。