23日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝をもって、秋春制の欧州クラブの2019−20シーズンが幕を閉じた。


 新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断、あるいは打ち切りを余儀なくされる異例のシーズンとなったが、ヤングタレントを中心に多くの選手がブレイクスルーを果たした。では、欧州5大リーグでこの1年間に最も市場価値を高めた選手は誰なのか――。


 移籍情報サイト『Transfermarkt』は選手の年齢や過去の実績などを踏まえ、移籍マーケットにおける推定市場価格を独自に算出している。ここでは昨年7月1日からの“上昇額”をもとに、トップ10をランキング形式で紹介する。


※情報はすべて8月28日時点のもの

※日本円は8月28日時点のレートで換算

※カッコ内は(2019−20シーズン終了時の所属クラブ/国籍/ポジション/現年齢)


[写真]=Getty Images


◆▼9位


ブカヨ・サカ(アーセナル/イングランド/FW/18歳)

最新の市場価値:3500万ユーロ(約44億円)

上昇額:3500万ユーロ(約44億円)


本来はウインガーながら、左サイドバックへコンバートされると、水を得た魚のように躍動。プレミアリーグではチーム2番目の5アシストを記録した。この活躍を受けて市場価値も急上昇。昨年9月に初めて700万ユーロの値をつけると、わずか1年で5倍増を達成した。


ルーカス・オカンポス(セビージャ/アルゼンチン/MF/26歳)

最新の市場価値:5000万ユーロ(約63億円)

上昇額:3500万ユーロ(約44億円)


リーガ・エスパニョーラではチーム最多の14ゴールを挙げてトップ4入りに貢献。ヨーロッパリーグ(EL)でも優勝の原動力となった。昨年夏にセビージャが支払った移籍金は1500万ユーロ。それが今や、5000万ユーロの市場価値を持つ選手となった。過去にはミランやマルセイユなど名門クラブでプレーしたこともあったが、セビージャで真のブレイクを果たした。


◆▼8位


ジエゴ・カルロス(セビージャ/ブラジル/DF/27歳)

最新の市場価値:5000万ユーロ(約63億円)

上昇額:3700万ユーロ(約47億円)


オカンポスと同じく、セビージャで“大当たり”の補強となったのが、ジエゴ・カルロスだ。ブラジル出身のセンターバックは高い守備能力と足元の巧さを見せつけ、加入1年目から最終ラインのリーダーに。インテルとのEL決勝では、オーバーヘッドキックから決勝点まで奪ってみせた。市場価値は5000万ユーロまで跳ね上がり、今夏はメガクラブによる争奪戦が繰り広げられる模様だ。


◆▼7位


デヤン・クルゼフスキ(パルマ/スウェーデン/MF/20歳)

最新の市場価値:4000万ユーロ(約50億円)

上昇額:3900万ユーロ(約49億円)


今シーズン、セリエAで10ゴール8アシストを記録するなど大ブレイク。新シーズンはユヴェントスの一員としてプレーすることからも、市場価値が飛躍的にアップした。昨年7月からの上昇率は3900パーセントと、今回トップ10入りした選手の中で最も高い。マンチェスター・Uのヴィクトル・リンデロフ(2800万ユーロ)を上回って、最も価値あるスウェーデン人選手となった。


◆▼6位


ラウタロ・マルティネス(インテル/アルゼンチン/FW/23歳)

最新の市場価値:7000万ユーロ(約88億円)

上昇額:4000万ユーロ(約50億円)


インテル加入2年目の今シーズンは、公式戦20ゴール以上を記録。相棒のロメル・ルカクと“セリエA最強の2トップ”を形成した。この1年で評価額は倍以上に上昇。アルゼンチン代表でも、リオネル・メッシ(1億1200万ユーロ)、パウロ・ディバラ(8000万ユーロ)に次いで3番目の価値を持つ選手となった。


◆▼5位


メイソン・グリーンウッド(マンチェスター・U/イングランド/FW/18歳)

最新の市場価値:4500万ユーロ(約57億円)

上昇額:4500万ユーロ(約57億円)


第5位に入ったのは、マンチェスター・Uのアカデミーが輩出した“ワンダーキッド”だ。左右の足をそん色なく使いこなし、プレミアリーグでは10代にして2ケタ得点を達成。昨年8月に初めて市場価値がつくと、右肩上がりの上昇を続け、その額は4500万ユーロに達した。2001年生まれでは、レアル・マドリードのFWロドリゴ・ゴエスと並び、最も高額な選手となる。


◆▼4位


レナン・ロディ(アトレティコ・マドリード/ブラジル/DF/22歳)

最新の市場価値:5000万ユーロ(約63億円)

上昇額:4600万ユーロ(約58億円)


欧州初挑戦となった今シーズン、持ち前のスピードと精度の高いクロスでレギュラーの座を獲得。加入当初は不安視された守備も日々改善され、リヴァプールとのCLラウンド16では対面するモハメド・サラーにゴールを許さなかった。1年前にわずか400万ユーロだった市場価値は10倍以上に増加。ブラジル人DFとしては、パリ・サンジェルマンのマルキーニョス(5200万ユーロ)に次ぐ評価額になる。


◆▼2位


アンス・ファティ(バルセロナ/スペイン/FW/17歳)

最新の市場価値:5000万ユーロ(約63億円)

上昇額:5000万ユーロ(約63億円)


グリーンウッド同様、ファティも昨年7月時点で市場価値がついていなかった選手だ。昨年9月に、2500万ユーロの初値をつけると、シーズン終了時までにその額を倍増させた。評価額5000万ユーロは、サウール・ニゲス(7200万ユーロ)、ロドリ(6400万ユーロ)、ミケル・オヤルサバル(6000万ユーロ)に次ぎ、スペイン人選手として4番目の高さになる。


アルフォンソ・デイヴィス(バイエルン/カナダ/DF/19歳)

最新の市場価値:6000万ユーロ(約76億円)

上昇額:5000万ユーロ(約63億円)


サカと同じように、デイヴィスも左サイドバックにコンバートされたことで、大ブレイクを果たした。最大の武器はブンデスリーガ最速のスピードで、CLでもチェルシーとバルセロナを相手に鋭い突破を披露。市場価値は、この1年で5000万ユーロもアップした。19歳にして、世界最高の左サイドバックの一人と称される。


◆▼1位


アーリング・ハーランド(ドルトムント/ノルウェー/FW/20歳)

最新の市場価値:7200万ユーロ(約91億円)

上昇額:6700万ユーロ(約84億円)


今シーズン、最も市場価値を高めた選手はハーランドだった。CLは出場8試合で10ゴール、今年1月にデビューしたブンデスリーガでも出場15試合で13ゴールと驚異的な決定力を披露。昨年7月の時点で500万ユーロだった市場価値は、1年で14倍以上も上昇した。来シーズンはどれほどの得点を奪い、どんな記録を打ち立てるのか。20歳になった怪物から今後も目が離せない。


(記事/Footmedia)