◆■サンフレッチェ広島 首位チームと互角に渡り合う力はある。課題は前線の駒不足


【プラス材料】

 第18節・大分トリニータ戦からガンバ大阪戦、サガン鳥栖戦、清水エスパルス戦と続けてきたハイプレス戦術が、川崎フロンターレにもある程度通用したことは大きな収穫だ。


 しかも、FWレアンドロ・ペレイラというこの戦術に対する適応性が低いと見られていたストライカーが自身のスタイルをかなぐり捨てて取り組み、しっかりと走ってくれたことは大きな収穫。ペナルティエリア侵入回数で川崎Fを上回るなど、チャンスの数も川崎Fと拮抗。ガチなインファイトでも圧倒的な首位チームと五分に渡り合えたことは、チームの成長を証明している。


 また、MF東俊希やMF松本大弥というU−23世代の若者が台頭してきたことも試合の中で確認できた。敗戦を喫したとはいえ、勢いは衰えていない。


【マイナス材料】

 ともにケガで離脱したFWドウグラス・ヴィエイラとFW永井龍の不在は、やはり大きかった。前半から必死に走っていたL・ペレイラは後半はさすがに疲労が見え、勝負手として切った4−4−2にしても、本来はトップ下の選手であるMFエゼキエウをFWで使わざるを得ない状況。


 特に永井を欠いてしまったのは大きく、彼の持つ圧倒的なプレッシング能力とスプリントがあれば、川崎Fをもっと苦しめることができたのではと、どうしても考えてしまう。D・ヴィエイラのケガは軽傷で、今節のヴィッセル神戸戦に復帰する可能性もあるが、永井は軽傷だったとはいえ、もうしばらく時間がかかりそうだ。


 ベンチにMF三笘薫やFW旗手怜央を座らせることができた川崎Fと比較しても、選手層の厚みを増幅させていきたい。


文:紫熊倶楽部 中野和也


◆■ヴィッセル神戸 前節は主力の温存に成功。前回対戦の借りを返す準備は整った


【プラス材料】

 前節の大分トリニータ戦は先発11人を入れ替えた中で1−1の引き分け。ターンオーバーで連敗を回避させた三浦淳寛監督は「全員がそれぞれの役割を果たしてくれた」と一定の評価を示した。それを踏まえて、プラス材料は2つ。


 1つ目は、主力組を温存できた点。65分からMFアンドレス・イニエスタやMF山口蛍が出場し、続けてFW古橋亨梧やFW田中順也、DF酒井高徳らも投入されたものの出場時間は短く、疲労の蓄積はほぼないと思われる。サンフレッチェ広島戦はフレッシュな状態でベストメンバーを編成できそうだ。


 2つ目は、攻撃力の安定。ここ7試合すべて得点を挙げており、そのうち4試合で複数得点を記録。三浦体制下では5試合で12得点と好調だ。田中が復帰戦となった柏レイソル戦でいきなり2ゴールを挙げ、さらに攻撃力は増した。


【マイナス材料】

 第21節の柏戦を3−4で落とし、前節の大分戦は追いつかれて1−1のドロー。2試合白星なしで、4連勝の勢いはおさまった印象だ。とはいえ、前節はターンオーバーで主力を温存できたことを考えるとマイナス材料は少ない。


 強いて挙げるなら守備面だろう。柏戦は十分なカウンター対策を練りながらも4失点。警戒していたFWオルンガにも2ゴールを許した。大分戦では主力を温存したとはいえ、終盤の猛攻をしのぎきれず、最終的には酒井のオウンゴールで同点に追いつかれている。今節の相手は、前回対戦で3点を許している広島。中3日という限られた時間の中で、どれだけ守備の課題を修正できるかが広島攻略のカギになりそうだ。


文:totoONE編集部