年が明け、欧州では冬の移籍マーケットが幕を開けた。シーズン途中の補強で求められるのは即効性。将来を見越して選手を獲得するケースもあるが、多くのクラブが求めているのは即戦力であり、チームに勢いを与えられる選手が最も望まれている。


 では、プレミアリーグで最も大きなインパクトを残した”冬の補強選手”と言えば、誰だろうか。英国のブックメーカー『bettingodds.com』は、冬の加入後から同シーズン終了までのチームの成績(勝敗や順位の変化)、及び個人記録(得点とアシスト)を独自の基準でポイント化。それをもとに、プレミアの冬の補強ベスト10を発表している。


◆■9位タイ 44ポイント


アンディ・コール(元イングランド代表FW)

移籍先:マンチェスター・U→ブラックバーン(2001−02シーズン)


マンチェスター・Uのトレブル(3冠)達成に貢献したストライカーは、ルート・ファン・ニステルローイやフアン・セバスティアン・ベロンの加入を受けて出場機会が減少。シーズン途中でのブラックバーン移籍を決断する。すると、これまでのうっ憤を晴らすかのようにゴールを量産。プレミア15試合に出場して9ゴールを記録し、チームの順位を6つも上昇させた。


ナチョ・モンレアル(元スペイン代表DF)

移籍先:マラガ→アーセナル(2012−13シーズン)


トップ10に名を連ねた選手で唯一のDFだ。2013年1月にマラガからアーセナルに移籍すると、リーグ戦10試合で1ゴール1アシストを記録。ピッチに立った試合は8勝1分け1敗と大きく勝ち越し、6試合でクリーンシートを達成した。守備の安定に大きく貢献したことが評価されてのトップ10入りである。


◆■8位 45ポイント



ニキツァ・イェラヴィッチ(元クロアチア代表FW)

移籍先:レンジャーズ→エヴァートン(2011−12シーズン)


2012年1月にレンジャーズからエヴァートンに加入すると、初先発となったトッテナム戦で値千金の決勝点をマーク。4−4の打ち合いとなったマンチェスター・U戦でも2ゴールを叩き出し、クロアチア人選手として初めてのプレミア月間最優秀選手に輝いた。デイヴィッド・モイーズ監督に率いられたチームは、イェラヴィッチの活躍もあって7位フィニッシュ。シーズン途中加入にも関わらず、リーグ戦9ゴールを挙げてイェラヴィッチはチームのトップスコアラーに輝いた。


◆■7位 46ポイント



ピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン代表FW)

移籍先:ドルトムント→アーセナル(2017−18シーズン)


アーセナルでモンレアル以上に“当たり補強”と評価されたのが、2018年1月に加入したオーバメヤンだ。ブンデスリーガ得点王の肩書きは本物で、エヴァートンとのデビュー戦でいきなりゴールを奪うと、シーズン終了までに13試合で10ゴールを記録。同シーズン限りで終わりを告げたアーセン・ヴェンゲル体制のラストゴールを奪ったのも、オーバメヤンだった。


◆■6位 48ポイント



ガブリエル・ジェズス(ブラジル代表FW)

移籍先:パルメイラス→マンチェスター・C(2016−17シーズン)


パルメイラスをブラジル全国選手権優勝に導いたあと、マンチェスター・Cに正式加入。イングランドでの知名度はイマイチだったが、オン・ザ・ボールだけでなく、オフ・ザ・ボールでも高いクオリティを見せて瞬く間にファンのハートを掴んだ。欧州初挑戦にも関わらず、シーズン後半戦だけで7ゴール4アシストをマーク。翌シーズンには、デビューから出場32試合連続負けなし(プレミア)という驚異の記録を打ち立てた。


◆■5位 49ポイント



ダレン・ベント(元イングランド代表FW)

移籍先:サンダーランド→アストン・ヴィラ(2010−11シーズン)


当時のクラブ史上最高額となる移籍金でサンダーランドからアストン・ヴィラに加入すると、シーズン後半戦だけでチームトップの9得点をマーク。プレミアの順位は加入時から5つもアップし、降格の危機に立たされていたチームを9位に押し上げた。その後は思うような結果を残せず、レンタル移籍を繰り返すが、強烈なインパクトを残した。


◆■4位 55ポイント



アンドレイ・アルシャヴィン(元ロシア代表FW)

移籍先:ゼニト→アーセナル(2008−09シーズン)


EURO2008で母国をベスト4に導くと、複数クラブによる争奪戦を経て、2009年2月にアーセナルへ移籍。すると、切れ味鋭いドリブルや強烈なシュートで瞬く間にポジションを勝ち取り、リヴァプール戦では一人で4得点を挙げる活躍をみせた。プレミア初挑戦ながら、シーズン後半戦だけで6得点8アシストをマーク。クラブの年間最優秀選手を決めるファン投票でも、ロビン・ファン・ペルシーに次ぐ2番目の支持を集めた。


◆■2位タイ 57ポイント



ダニエル・スタリッジ(元イングランド代表FW)

移籍先:チェルシー→リヴァプール(2012−13シーズン)


チェルシーから1200万ポンド(約17億円)の移籍金で加入すると、ルイス・スアレスとコンビを組み、シーズン後半戦だけで10ゴールをマーク。自慢のクイックネスで相手の裏を取って抜け出すと、面白いように得点を積み重ねた。フルアム戦ではキャリア初のハットトリックも記録している。彼の加入でさらにレベルアップを遂げたリヴァプールは翌シーズン、シーズン101ゴールを記録し、リーグ制覇まであと1歩というところに迫った。


パピス・シセ(元セネガル代表FW)

移籍先:フライブルク→ニューカッスル(2011−12シーズン)


ドイツのフライブルクで活躍していた点取り屋は、プレミア初挑戦の地にニューカッスルを選ぶと、衝撃のパフォーマンスを見せる。新天地デビューとなったアストン・ヴィラ戦でいきなり得点を挙げると、次々とネットを揺らし、14試合出場で13ゴールというとんでもない記録を残した。圧巻だったのは、チェルシー戦で決めた”逆バナナシュート”。左斜め45度の位置から右足アウトサイドでシュート回転をかけて放ったショットは、名手ペトル・チェフの伸ばした手の先を超えてネットに突き刺さった。このスーパーゴールは、今なおファンの間で語り草となっている。


◆■1位 63ポイント



ブルーノ・フェルナンデス(ポルトガル代表MF)

移籍先:スポルティング→マンチェスター・U(2019−20シーズン)


『bettingodds.com』による、プレミアの冬のベスト補強はブルーノ・フェルンデスだった。昨年1月のマンチェスター・U加入後、リーグ戦14試合で8得点7アシストをマーク。得点関与数はスタリッジと同じだが、チームにもたらした勝利数(9)はトップ10選手の中で最多だった。彼がピッチに立った試合でチームは無敗をキープし、チャンピオンズリーグ出場権獲得となる3位フィニッシュを達成。シーズン途中加入ながら、クラブの年間最優秀選手に選ばれるという、史上初の快挙を成し遂げた。


(記事/Footmedia)