14日に行われるプレミアリーグ第28節では、アーセナルが本拠地『エミレーツ・スタジアム』にトッテナムを迎える。


 3連勝中のトッテナムと、前節のバーンリー戦で引き分けに終わったアーセナルの勝ち点差は7ポイント。11日にヨーロッパリーグ(EL)を戦ったばかりの両チームだが、永遠のライバルを相手に絶対に負けられない一戦だ。熱戦必至の“ノース・ロンドン・ダービー”を前に、知っておきたい7つのトピックを紹介する。


◆■同じ条件…ではない両チーム

 両チーム共にヨーロッパリーグから中2日で今回のダービーマッチを迎えるが、全く同じ条件で戦うわけではない。ヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16に臨んだ両チームは当初、どちらもファーストレグをアウェイ、セカンドレグをホームで戦う予定だった。しかしUEFAの規定上、同じ都市の2チームが同じ日に試合を開催することは認められていないため、FAカップ王者として出場しているアーセナルが“優遇”され、トッテナムは第1戦と第2戦の開催地が入れ替わることが決まった。アーセナルは11日にオリンピアコスとのアウェイゲームを戦った一方、トッテナムはホームでディナモ・ザグレブと対戦。アーセナルは今回の大一番を前にギリシャへの往復を強いられることになった。コンディション面への影響は避けられないはずだ。


◆■前回対戦はトッテナムが快勝

 昨年12月に行われた前回対戦は、ハリー・ケインとソン・フンミンの真骨頂が発揮された試合だった。開始13分に左サイドでケインからのパスを受けたソン・フンミンがドリブルで中央に切り込み、エリア外からのシュートで先制。すると前半アディショナルタイムには、ソン・フンミンのお膳立てからケインが豪快なシュートを放ち、追加点を挙げた。ケインとソン・フンミンがそれぞれ1ゴール1アシストの活躍を見せて、トッテナムが2−0の快勝を収めている。アーセナルはこの教訓を生かして2人の勢いを止めることができるだろうか。


◆■両監督に記録樹立の可能性

 トッテナムがこの試合を制すると、両監督はそれぞれ、ある記録を樹立することになる。アルテタ監督とトッテナムのモウリーニョ監督は今回で3度目の対戦となるが、過去2戦はいずれもトッテナムが勝利。アルテタ監督はこの試合に敗れると、就任から“ノース・ロンドン・ダービー”3連敗を喫したアーセナル史上初めての監督になるという。一方、アーセナルに対して3連勝スタートを飾ったトッテナムの監督も過去に存在しないようだ。アルテタ監督にとっては、まさに“絶対に負けられない戦い”と言えるだろう。


◆■アーセナルはモウリーニョ監督が苦手

 しかし運の悪いことに、アーセナルはモウリーニョ監督を大の苦手としている。同監督が率いるチームとの対戦成績は、プレミア過去18戦でわずか1勝(8分け9敗)。2017年に同監督が指揮するマンチェスター・Uに一度勝っただけで、アーセン・ヴェンゲル氏との舌戦も名物だったチェルシー時代は6分け5敗という成績だった。アルテタ監督もアーセナルの選手だった7年前にチェルシーとのアウェイゲームに臨み、0−6と大敗した経験を持つ。アーセナルはモウリーニョ監督との“ノース・ロンドン・ダービー”で初勝利を収めることができるだろうか。


◆■プレミア史上最強デュオ

 ケインとソン・フンミンは“プレミアリーグ史上最強デュオ”の座を確立した。7日のクリスタル・パレス戦で記録した4点目は、ソン・フンミンのアシストからケインが決めたもの。これにより、今季のプレミアでお互いのアシストから決まったゴール数が「14」に到達し、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏と同代表FWクリス・サットン氏が1994−95シーズンに記録した13ゴールを上回って新記録を樹立した。なお2015年から同僚のケインとソン・フンミンが、お互いのアシストで決めたゴール数はプレミア通算で「34」。歴代最多記録はジョゼ・モウリーニョ監督が率いるチェルシーで活躍したディディエ・ドログバ氏とフランク・ランパード氏が保持する「36」であり、今回のダービーマッチで肩を並べる可能性もある。


◆■ベイルにも要注意

 アーセナルが警戒すべきは、プレミア最強デュオだけではない。ギャレス・ベイルがギアを上げているのだ。前節のクリスタル・パレス戦では2ゴールをマーク。公式戦最近5試合で5得点と、序盤戦のうっ憤を晴らすかのような活躍を見せている。前回のアーセナル戦では出場機会がなかったベイルだが、“ノース・ロンドン・ダービー”は相性の良いゲームで、プレミアでのアーセナル戦は過去10試合に出場して5得点。プレミアで最もゴールを記録している相手がアーセナルなのだ。ようやく本領を発揮し始めたレフティが、主役の座を奪う可能性も十分にある。


◆■予想オッズは?

 日本時間12日正午現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はアーセナルの勝利に「2.6倍」、トッテナムの勝利に「2.75倍」、ドローに「3.3倍」と、ほぼ互角のオッズを付けている。お互いに一歩も譲らない好ゲームが期待できそうだ。トッテナムは“ノース・ロンドン・ダービー”で歴代最多の11得点を決めているケインをはじめ、攻撃陣が絶好調。アーセナルもELオリンピアコス戦で勝利を奪い、その試合でマルティン・ウーデゴーアが加入後初ゴールを挙げるなど、勢いを持って大一番に臨めるだろう。両者のプライドがぶつかり合うダービーマッチ。今回も白熱した90分になること請け合いだ。


(記事/Footmedia)