クリスタル・パレスに所属するイングランド人MFアンドロス・タウンゼントは、欧州サッカー連盟(UEFA)の人種差別に対する取り組みに問題があると考えているようだ。21日、イギリスメディア『トークスポーツ』が伝えた。


『トークスポーツ』の番組に出演したタウンゼントは、ここ最近のサッカー界におけるメイントピックスだった欧州スーパーリーグ(ESL)への対応に比べて、UEFAの人種差別に対する取り組みは不十分であると指摘している。


 欧州の強豪12クラブは18日、既存のチャンピオンズリーグ(CL)に対抗する形でESLの創設を発表。UEFAは設立の正式発表がされる前の時点で各国協会との共同声明を発表しており、「ESLに参加するクラブは国内、欧州、世界のあらゆる大会への出場が禁止され、所属選手は代表チームへの出場機会を失う可能性がある」と強硬措置を示唆していた。また、UEFAの執行委員はESL創設の発表後、「参加クラブは今季のチャンピオンズリーグから追放される可能性がある」などと発言していた。


 タウンゼントは次のように語り、権力闘争と人種差別で異なる対応を見せたとUEFAを批判。ESLの騒動によって、人種差別がいまだに欧州サッカーの暗部として残っていることを再認識する結果になったと指摘している。


「イングランドとブルガリアの試合では、試合中、観客から人種差別的なチャントが飛び交っていた。テレビを見ている人も含めて、誰もがその音声を聞くことができた。結局、ブルガリアに科せられたのは4万ポンドの罰金だ。出場禁止となったわけでもなく、大会から追い出されたわけでもない(※2019年10月14日に行われたEURO2020予選で、ブルガリアのサポーターがイングランド代表の選手に対して人種差別行為を働き、UEFAは約2週間後に2試合の無観客試合および約1000万円の罰金処分をブルガリアサッカー連合に科した)」


「そして、彼らは組織から離反するリーグを見かけた途端、選手やクラブを大会から追放すると脅す声明を発表した。それ(問題)が人種差別だったなら、彼らは気にも留めはしないだろう。また、選手やクラブ、国を追放するだけの力を持つこともない。今回の件で、ヨーロッパが現在直面している問題に光が当てられた。(試合前に)片ひざをついたからといって、一晩で人種差別がなくなるわけではないんだ」


 なお、ESLについては、反感が極度に高まったことを受け、プレミアリーグの“ビッグ6”を含む半数以上の参加クラブがすでに離脱を表明している。タウンゼントはESLについて、「ファンの力、選手の力、ジャーナリズムの力、評論家の力、これらが一体となって、この無分別な大会が日の目を見ないようになった。誰と話しても、この大会は日の目を見ないだろうと断言していたよ。数日後には収まり、なくなっているだろうと思っていたけど、結果的にはその通りになったね。最終的には正しいことが行われた」とコメントを寄せている。